『青天を衝け』の吉沢亮も… 注目度は主役ライダー超え「2号・3号ライダー俳優」ブレイクの法則

文春オンライン / 2021年2月13日 11時0分

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 これで“イケメン俳優”枠から頭一つ抜け、“実力派俳優”へステージアップを果たすことでしょう。

 2月14日スタートの大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)で、主役の日本資本主義の父・渋沢栄一を演じる吉沢亮さんのことです。

ブレイク率は今や主役の仮面ライダー以上?

 吉沢亮さんが世に認知され始めたブレイクのきっかけは、2011年から放送された『仮面ライダーフォーゼ』で仮面ライダーを演じたこと。とはいえ、主役の仮面ライダーフォーゼを演じたのは福士蒼汰さんで、吉沢亮さんが演じたのはファンたちから通称“2号ライダー”と呼ばれる仲間の仮面ライダーメテオでした。

 物語途中から登場した仮面ライダーメテオは、当初は敵か味方かわからない立ち位置であり、そんな謎の仮面ライダーに変身するのが絶世の美少年(吉沢亮さん)ということもあって大きな話題を集めたものでした。

 実は近年、吉沢亮さんと同じく、主役ではない仲間の仮面ライダー役からブレイクする俳優が増えているんです。恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーであり『仮面ライダー』が好きな筆者が解説させていただきます。

00年代後半は主役ライダー俳優が豊作だった

 平成に放送された『仮面ライダー』シリーズは、2000年放送の『仮面ライダークウガ』が始まりで、主演したオダギリジョーさんが実力派俳優として今なお活躍しているのはご存じの通り。その後も『仮面ライダー』で主演した俳優が次々とブレイクしていき、『仮面ライダー』が若手俳優の登竜門のようになっていきました。

 2006年『仮面ライダーカブト』主演の水嶋ヒロさん。

 2007年『仮面ライダー電王』主演の佐藤健さん。

 2008年『仮面ライダーキバ』主演の瀬戸康史さん。

 2009年『仮面ライダーW(ダブル)』主演の菅田将暉さん。

 2011年『仮面ライダーフォーゼ』主演の福士蒼汰さん。

 2014年『仮面ライダードライブ』主演の竹内涼真さん。

 特に2006年~2009年は毎年ブレイク俳優を輩出していたことになり、その豊作ぶりは目を見張るものがありますよね。

 しかし近年、主役ライダー俳優以上に注目を集めているのが、仲間の2号・3号ライダー役を演じた俳優たち。

 2011年『仮面ライダーフォーゼ』で仮面ライダーメテオを演じた吉沢亮さん。

 2019年は映画『キングダム』、昨年は映画『一度死んでみた』、映画『青くて痛くて脆い』などに出演と引っ張りだこで、今年満を持して『青天を衝け』で大河ドラマ主演を果たします。

 2015年『仮面ライダーゴースト』で仮面ライダーネクロムを演じた磯村勇斗さん。

 磯村さんは、2017年の連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)で、ヒロイン(有村架純さん)の結婚相手となる役を好演。2018年のドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)ではライバル校の狂犬ヤンキー役を、2019年のドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系)ではゲイの美少年役を演じ、今年は『青天を衝け』で徳川家茂役に抜擢されています。

 2017年『仮面ライダービルド』で仮面ライダークローズを演じた赤楚衛二さん。

 昨年は恋愛映画『思い、思われ、ふり、ふられ』にて浜辺美波さん、北村匠海さんらとともにメインキャストを担い、主演を果たしたドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)では、純愛BL(ボーイズラブ)というテーマに体当たりで挑み人気急上昇。現在放送中の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)にも出演しています。

 2018年『仮面ライダージオウ』で仮面ライダーウォズを演じた渡邊圭祐さん。

 昨年は『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)、『MIU404』(TBS系)といった話題を集めたドラマに出演し、現在(2月)は朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)のマンスリーエンタメプレゼンターを務めています。

妖しくミステリアスな2号・3号ライダー

 磯村勇斗さん、赤楚衛二さん、渡邊圭祐さんのブレイクのきっかけとなった『仮面ライダー』で主演した俳優たちも、もちろん人気の俳優となっています。

『仮面ライダーゴースト』主演の西銘駿さんは、2019年に朝日放送テレビ制作の深夜ドラマ『Re:フォロワー』に主演。

『仮面ライダービルド』主演の犬飼貴丈さんは、2019年の連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)に出演し、現在放送中の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)では主人公の幼馴染役を好演中。

『仮面ライダージオウ』主演の奥野壮さんは、今年公開予定の映画『灰色の壁~歯車~』で主演。

 けれど、現時点の世間的な注目度の高さは、2号・3号ライダーを演じていた磯村勇斗さん、赤楚衛二さん、渡邊圭祐さんが一歩リードしている印象です。

 こうしてみると、2010年以降の『仮面ライダー』シリーズでは、主演した俳優よりも2号・3号ライダーで助演した俳優のブレイク率のほうが高いように感じます。

 筆者は以前、近年の『仮面ライダー』シリーズのチーフプロデューサーを務める方々からお話を聞く機会があり、その際にキャスティングのこだわりについて伺ったことがあります。

 その年の『仮面ライダー』がどういったテーマの作品かや、チーフプロデューサーが求めている俳優像によって選考基準は変わるそうですが、主役の仮面ライダーに抜擢されるのは、さわやかで安心感のある笑顔の俳優が選ばれる傾向があるとのこと。

 一方、2号・3号ライダーは、登場初期は敵か味方かわからず、実際に主役ライダーと敵対することもあります。また、大きな秘密を抱えていたりする設定が与えられることも多いんです。そのため、笑顔に“含み”があるようなクールでミステリアスなタイプが抜擢されやすいとのことでした。

吉沢亮がさらなるブレイクのレールを作るか

『仮面ライダービルド』で赤楚衛二さんが演じたのは愛すべき熱血バカな役どころでしたので、必ずしも当てはまるわけではないようですが、さわやかな笑顔の主役ライダーとキャラ被りしないようにすると、おのずと“妖しさ”でも魅了できる俳優が選ばれやすいんでしょう。

 そして、2号・3号ライダーの少々クセのある演技が、特撮作品以外の映画やドラマにも通用する振り幅の広さとして、アピールになっているのではないでしょうか。

 

 吉沢亮さんはとうとう国民的ドラマとも言える大河ドラマに主演を果たすわけですが、その『青天を衝け』が大ヒットともなれば、一層2号・3号ライダー出身俳優への注目度は高まるはず。2号・3号ライダーからまた次々とブレイク俳優が生まれていきそうです。

(堺屋 大地)

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