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千葉ホワイト餃子、山形赤湯ラーメン、福島フラミンゴのいるレストラン…「ローカル外食チェーン」各県ベスト1決定《東日本編》

文春オンライン / 2021年3月6日 11時0分

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ご当地の美味から“謎メニュー”まで……都道府県別1位のチェーン店を料理の写真付きで紹介していく ©BUBBLE-B

 地方で“独自の進化”を遂げた「ローカル飲食チェーン」が全国に点在している。そこには、ご当地の素材を生かした美味から、怪しげな組み合わせの“謎メニュー”まで、奥深い世界が広がっていた。

 日本全国の飲食チェーン店を巡る旅を続けるライターのBUBBLE-B氏に、旅をしたら立ち寄るべき47都道府県のベスト「チェーン店」を挙げてもらった。まずは、東日本編を北海道から順に、店舗と料理の写真付きで紹介する。

◆◆◆

北海道(道央)「みよしの」(カレー、餃子)

「札幌を中心に展開するみよしのは、カレーと餃子の華麗なるマリアージュを実現したお店。カレーも餃子も大好きだが、その2つを同時に食べた経験はこれまで一度もない私は、みよしのでの衝撃体験はまるで童貞を失ったかのようだった。しかしながら両者とも主張の強い味ではないので、すんなりと食べられる。もちろん別々に食べることも可能。『ぎょうざカレー』は札幌っ子に愛されるソウルフードのひとつである」(BUBBLE-B氏、以下同)

北海道(道南)「ラッキーピエロ」(ハンバーガー)

「函館と言えばGLAY、GLAYといえばラッキーピエロというくらい、函館出身のGLAYが激推しし続けるハンバーガーショップ、ラッキーピエロ。函館市内に限ってはマクドナルドより店舗数が多いというのは有名な話。同じく函館名物のやきとり弁当(実は豚肉)のハセガワストアと共に函館を代表するローカルグルメだ。代表メニューである『チャイニーズチキンバーガー』は、道南産の鶏肉や野菜を使った地産地消バーガー。函館に行ったら一度は食べてみるべき逸品だ」

青森県「長尾中華そば」(ラーメン)

「青森の地にある濃厚な『煮干しラーメン』、長尾中華そば。何種類もの煮干しを独自のバランスでブレンドして出汁を取り、そこから作られた濃厚なスープは他に類を見ないほど個性的。煮干しの濃さは何段階にもカスタマイズできるのもまた楽しい。青森での朝ラーに是非食べたい1杯」

岩手県「ぴょんぴょん舎」(盛岡冷麺・焼肉)

「ぴょんぴょん舎。一度聞いたら忘れない個性的な店名だが、このお店の『盛岡冷麺』は相当美味しい。ズシッと重くて大きな器が運ばれてくると、その盛り付けの美しさに見とれてしまう。冷麺らしく冷たいスープの中に、モチモチで透明な麺、キムチ、そして梨などの果物が、少しの酸味と豊かな旨味の中で共鳴する。それはまさに宮沢賢治が夢見た理想郷『イーハトーブ』を具現化したようなファンタジックな味だ」

宮城県「半田屋」(定食)

「仙台で推したいローカルチェーンは、大衆食堂『半田屋』。その名の通り大衆食堂で、食べたいおかずを手に取ってレンチンして暖めるという昔ながらのスタイル。とにかく全てのおかずが激安で素晴らしい。この麻婆豆腐だって126円、おそらく日本一安い麻婆豆腐に違いない。ご飯はちょい盛・ミニ・並・小・中とあり、ミニが世間的にはやや大盛りくらいというおかしなサイズ感なのも半田屋の特徴だ。最大サイズの中はどんぶりサイズに山盛りで、どこが中やねんという量になる。大が存在しないのは、人知を超えた概念のサイズになるためだ」

秋田県「末廣ラーメン本舗」(ラーメン)

「秋田の名物といえば『きりたんぽ』と『いぶりがっこ』を思い出すが、そのどちらとも関係なさそうなラーメン店、末廣ラーメンをご紹介。ここ、京都の老舗である新福菜館から暖簾分けをしたラーメン店で、新福菜館の特徴である焦げ茶色のスープと焦げ茶色のヤキメシという伝統が秋田の地でもしっかりと受け継がれているのである。東北人の舌の好みに合わせたというその味は新福菜館よりも若干マイルドだが、舌に飛び込んでくる旨味は新福菜館にはないもので、京都人にこそ一度味わってもらいたい店だ」

山形県「赤湯ラーメン 龍上海」(ラーメン)

「山形の温泉地、赤湯で生まれたラーメン店、龍上海。新横浜ラーメン博物館でも老舗の店舗として親しまれている。推しは『赤湯からみそラーメン』。分厚い油膜で覆われたスープと、中央に鎮座する真っ赤な辛味噌がインパクト大だが、食べてみるとコシのある縮れ麺が意外にも優しい味のスープに絡まり、辛味噌を少しずつ溶かして味変を楽しみながら食べると、危険なほどハマる。米沢ラーメンなどのアッサリ系かと思いきやこの破壊力、まさに山形の至宝」

福島県「メヒコ」(シーフードレストラン)

「『フラミンゴがいるレストランがあるよ』とは以前に聞いたことがあった。いても2~3羽だろうと思っていたが、その予想は大きく覆された。なんだこの羽数は! ちょっとした動物園ではないか。そのレストランの名前はメヒコ、福島県のいわき市に1号店を構えるシーフードレストランである。中庭で飼われたフラミンゴ達を見ながら、同店名物の『カニピラフ』を食べる。とても美味しい。そしてまたフラミンゴを見て、カニピラフを食べる。とても美味しい。そのループは、自宅では絶対味わえない非日常そのものだ」

茨城県「ばんどう太郎」(和食レストラン)

「茨城のローカルチェーン、ばんどう太郎。ロードサイドで目立つ大きな看板が目印の同店の名物は『みそ煮込みうどん』。味噌煮込みうどんと言えば名古屋の名物を想像するが、茨城にも味噌煮込みうどんの文化あり。ばんどう太郎の味噌煮込みうどんは、江戸時代から使われている樽で3年熟成させた専用味噌を使ったものだとのこと。具材がたくさん入った鍋と、柔らかな麺、そしてほっとするような味付けで、食べ応え抜群の逸品だ」

栃木県「宇都宮みんみん」(餃子)

「多くの餃子専門店で賑わう“餃子の街”宇都宮。その中でも行列のできる人気店のひとつ、宇都宮みんみん。そこで提供される餃子は、意外にもごく普通のあっさりとした素直な味のもの。強烈な薬味や肉汁といった刺激を期待すると肩透かしを食らう。でも、その素直な味こそが人気の秘訣だろう。なんせ何個食べても飽きないのだ。みんみんに行ったら、焼き・揚・水という3スタイルを全て食べるのがおすすめだ」

群馬県「シャンゴ」(イタリアン)

「群馬県の高崎市は“パスタの街”だ。群馬県は小麦の生産量が多く、昔から粉もの料理がさかんだった。パスタもそのひとつで、人口1人当たりのパスタ店も全国上位に入るという。そんな高崎市を代表するパスタ店がシャンゴ。中でも『シャンゴ風スパゲッティ』と呼ばれるオリジナルパスタは、とんかつと一緒にミートソースをかけたもの。このシャンゴ秘伝のミートソースが絶品なのだ。BOØWYやBUCK-TICKといった群馬出身バンドのメンバー達も、シャンゴ風スパゲッティは思い出の味に違いない」

埼玉県「珈琲屋OB」(喫茶店)

「ローカルチェーン多き埼玉で、今回は珈琲屋OBを掲載したい。その名の通り喫茶店なのだが、これほどキャラ立ちしている喫茶店もなかなか無い。写真ではよく分からないが、店舗はガチなログハウスで、どこの山奥に来たのだろうと錯覚してしまう。そして是非ともパフェを注文してみてほしい。想像をはるかに絶するものが運ばれてくるから」

千葉県「ホワイト餃子」(餃子)

「餃子専門店の中で、ホワイト餃子ほどキャラ立ちしているチェーン店はない。お団子のような形をしたホワイト餃子の『焼餃子』、初めて食べると衝撃を受けるに違いない。そして野田の本店も面白い場所で、イートインは平日の17時から19時までの間にしか行わないというハードボイルドな世界だ。是非とも平日夕方に、野田本店でのイートインを体験してほしい」

東京都「福しん」(中華)

「東京のローカルチェーン、福しん。地元に密着し、日本人の舌に合わせた中華料理を提供する、いわば町中華のチェーン店である。全てのメニューが低価格で、食べやすい味付けとなっているのが特徴だ。名物の『手もみラーメン』は昔懐かしい中華そばだし、餃子はソフトでみずみずしい食感。東京ローカルにして、ジャパニーズ中華の模範的存在である」

神奈川県「元祖ニュータンタンメン本舗」(タンタンメン)

「川崎のソウルフードと言われる、元祖ニュータンタンメン本舗。その独特の『タンタンメン』は、川崎の工業地帯で生まれ、愛されてきたグルメである。唐辛子で真っ赤になったスープには玉子とじ、そしてタフな太麺。ワイルドな労働者御用達のような巨大レンゲでスープをすくうと、底にゴロゴロと転がるニンニク。まさにスタミナ源だ。近年はインスタント麺化も果たし、全国的な知名度が上昇中だ」

新潟県「みかづき」(ファストフード)

「『新潟に行ったらイタリアンを食べなよ』と言われた人も多いのではないだろうか。はて、イタリアンとは?サイゼリヤとか?……と思うのも仕方ない。『イタリアン』、それは新潟ローカルの食べ物なのである。その正体は、焼きそばの上にパスタソースをかけたもの。様々なバリエーションが存在するが、基本はミートソース。これをファストフード感覚で食べるのが新潟風イタリアンの楽しみ方だ」

富山県「氷見きときと寿し」(回転寿司)

「『ひみ寒ブリ』とは、冬の限られた時期に富山湾で水揚げされるブリだけが認定されるというブランド。そんな寒ブリを手軽に楽しめる富山ローカルの回転寿司がここ、氷見きときと寿司。回転寿司のタッチパネルの並びは大抵の店がマグロから始まるが、ここはブリから始まる。富山にとってブリは至宝のネタ。人生一度は12月の富山で寒ブリを!」

石川県「8番ラーメン」(ラーメン)

「北陸3県を中心にチェーン展開するラーメン店、8番らーめん。北陸出身者なら必ず食べている味だ。8番らーめんの特徴は、スープの味を味噌・塩・醤油・とんこつ・バター風味の中から選べるところ。ここは北陸民の間でも好みが分かれるのだという。たっぷりの野菜がうれしい、真面目なラーメンだ」

福井県「ヨーロッパ軒」(ソースカツ丼)

「福井県内に十数店舗で展開する『ソースカツ丼』専門店、ヨーロッパ軒。通称、パ軒。その名前は、創業者がドイツに留学している間、シュニッツェルをウスターソースで味付けして丼飯に載せた料理を考案し、それをカツ丼と名付けたことに由来する。ボリューミーなカツは一旦どんぶりの蓋に待避させて、ご飯と交互に食べるというのが定番の食べ方だ」

山梨県「小作」(ほうとう)

「山梨の郷土料理である『ほうとう』を提供するチェーン店、小作。巨大な日本家屋のような店舗の中は総座敷で、まさに純和風といった佇まい。そこで提供されるほうとうは、圧倒されるほどのボリューム感だ。きしめんの何倍も太い平麺の上に、容赦なくトッピングされた山菜や肉類。カボチャも大きなままゴロンと入っていて、想像以上に破壊力のある山梨の郷土料理を楽しむなら小作だ」

長野県「テンホウ」(中華)

「ローカル中華チェーン店の中でも、長野県のテンホウは特に個性的で面白い。諏訪地方を中心に長野県内でチェーン展開するテンホウが個性的なのはその味。タンタンメンはゴマの風味を存分に味わうことができるマイルドな味付けだし、餃子はシナモンや八角などが隠し味となっていて、他では食べたことのない味だ。どちらも不思議な中毒性に満ちている」

岐阜県「岐阜タンメン」(ラーメン)

「看板に『岐阜といえば…岐阜タンメン』と自問自答しているが、岐阜ローカルのタンメンとして人気の岐阜タンメン。人気の秘密はなんといってもカスタマイズ自在なシステムだろう。辛さから始まり、数々のトッピングが待ち構えているので、自分好みの岐阜タンメンを見つけるのも楽しいはずだ」

静岡県「さわやか」(ハンバーグ)

「静岡県内から一歩も出ないローカルチェーン店、さわやか。全国的な知名度のあるローカルチェーン店の筆頭格といえばさわやかだろう。今や土日にもなると数時間待ちの店舗もあるという。そんなさわやかの代表メニューは『げんこつハンバーグ』。中が赤いレアハンバーグを2つに分割して、熱々のプレートに押さえつけてフィニッシュしてくれる様子は、快楽中枢に訴えかけてくるようだ。肉汁滴るさわやかのハンバーグ、まさに至宝だ」

愛知県「長命うどん」(うどん)

「愛知県の多様な食文化は“名古屋メシ”と呼ばれるほどだが、これぞ個性的だと言えるのはここ、長命うどん。店舗数はそれほど多くないが、大正2年創業の老舗だ。何が個性的なのかというと、どんぶりの中にうどん、そば、中華そばなどの麺を一緒にできるところ。それを頼むときは、それぞれの頭文字をとって『う・そ・中』とオーダーすると、これが運ばれてくる。確かにうどん、そば、中華そばが同じ器に入っている。まさにハデ好き尾張名古屋、金のシャチホコイズムを感じるカオスさ全開である。そして少しの後悔もまた醍醐味だ」

〈 「西日本編」へ続く 〉

筆者:BUBBLE-B 
1976年生まれ。滋賀県出身。全国各地の飲食チェーン店の本店をめぐるライフワークを続けるチェーン店専門の研究家。2018年には、WEBライターのヨッピー氏の「 47都道府県のローカルチェーン店まとめ 」に登場し話題に。著書に『 全国飲食チェーン本店巡礼~ルーツをめぐる旅 』(大和書房)。
 

和歌山天かすラーメン、兵庫どろ焼き、三重味おにぎり…「ローカル外食チェーン」各県ベスト1発表《西日本編》 へ続く

(BUBBLE-B/Webオリジナル(特集班))

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