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なぜ中高年男性は"数珠ブレスレット"を巻くのか「周囲に止める人がいない」「モテたくて…」

文春オンライン / 2021年4月16日 17時0分

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©iStock.com

 知人に連れられて、富裕層が集まる怪しげな“交流会”に参加したときのこと。しがないライターには富裕層と話せる話題もないので、肩身の狭いを思いをしながら会場を眺めていると、参加している人々の共通点に気がついた。その場にいた中高年男性のほとんどが、天然石の“数珠ブレスレット”(以下、数珠)を腕に巻いていたのだ。

 ファッションとして身につけるには存在感がありすぎる数珠。彼らはいったい、どんな経緯で数珠を装着するようになったのか、実際に愛用している男性2人に話を聞いた。

◆◆◆

 橋田遼平さん(仮名・45歳・AV監督)の腕には、白い天然石の数珠が巻かれていた。聞けば、ミルキーリビアングラスというパワーストーンで、とても希少な石らしい。

「ファッション性よりも、石の効果を期待して選んでいます。実際、経営者のパーティーに行くとほぼ全員が何かしらの数珠をつけてますね。パワーストーンの意味を知ると、石の種類によって“その人が今欲してるもの”がわかるので、結構おもしろいですよ。たとえば、金運アップにつながる『タイガーアイ』という石が連なった極太の数珠を巻いてる場合は、よっぽどお金が欲しいんだろうなとか考えちゃいますね」

 顔ではすましていても、石を見れば相手の欲望がわかる、と橋田さん。中年男性のなかでも、富裕層が数珠にハマる理由をこう考察する。

「やっぱり、石に何かしら効果を感じてるから買い続けているんじゃないかな。とくに経営者や大物芸能人は一度パワーストーンにハマると周囲に止めてくれる人もいないので、歯止めが効かなくなる印象です。ブレスレットに留まらず、70万円以上もする大きな隕石を部屋に置いている人もいましたね」


「あなたは石を持ったほうがいい」

 橋田さんは中高生の頃から、オカルト雑誌『月刊ムー』を愛読するムー民だった。その影響で、学生時代から占いやパワーストーンには興味があったという。

「占いも好きだったし、雑誌の広告欄に載っている『開運の石』とか『お金持ちになれる財布』もすごく欲しかったけど、子どもの頃は手が出せなかったんですよね。社会に出てお金が自由に使えるようになってからは、まず占いに行き始めました。そこで『あなたは石を持ったほうがいい』と勧められて、初めて数珠を買ったのがはじまりです」

 占い師の勧めで20代後半に数珠デビューを果たした橋田さん。その際、占い師に相談した内容は、至ってシンプルなものだったそう。

「当時はとにかく女性にモテたかった。初めは、その占い師にモテる方位を聞き、指定された方角にある物件に引っ越すと女の子が頻ぱんにうちに来るようになったんです。『もっとモテたい』と伝えたら、庭にゼラニウムを植えるように指示されて即実行。すると、ナンパの成功率が格段に上がったんですよね。本当に占いが当たったことに驚いて、さらなるモテを期待して勧められた3万円の数珠を買いました」

 また、数珠をつけていると“パワーストーン好きな女性と会話が弾む”という副産物も得られたため、彼はその後もさまざまな数珠を身につけるようになる。

 数珠の恩恵を受けた橋田さんだったが、最近は数珠をつけない日が増えているという。その理由は……。

「結婚をしたんですよ。当初の目的が“モテ”だったのもあって『家族もできたし、もういいかな』と。それに、石は持ってるだけでは悪い気が溜まってしまうので、定期的に30分間流水にさらしたり、月光浴をさせたりして“浄化”する必要があるんです。石のメンテナンスも少し億劫かな。でも最近は体調面に不安があるので、健康にいい石があればほしいですね」

うまくいってもいかなくても“石のせい”

 映像編集の仕事をしている園田悟さん(仮名・51歳)。彼が、数珠に出会ったきっかけは“仕事”だった。

「30代後半の頃、占い関係の仕事を受けたときに取引先との付き合いで3000円の『タイガーアイ』の数珠を買いました。もともと子どもの頃からパワーストーンに憧れはあったし、腕時計みたいな感じでつけるのもアリかな、という気軽な気持ちでした」

 当初はファッション感覚で数珠を身につけていた園田さん。しかし、ひとつ買うとまたひとつ……と、徐々にその数を増やしていったそう。

「最終的には10本以上になりましたね。数珠を買うたびに値段が上がっていったので金銭感覚が鈍っているかもしれませんが、最高額でも2万円なので、あまり高いものは買ってないです。それはタイチンルチルという石で、水晶の中に細かい金色の鉱物が閉じ込められている金運アップのパワーストーンです」

 数珠の効果に淡い期待を寄せつつも、別の目的で身につけている、と園田さんは話す。

「仕事で行き詰まったり、何かを決めたりするときに『これがうまくいってもいかなくても全部“石”のせい。後悔しない決断をしよう』と思うようになりました。何があっても全部石に責任を取ってもらってます(笑)。ただ、そう考えると気がラクになるので、自分にとってはプラスの存在なのかもしれません」

 数珠に意味を持たせるのも本人次第、石との付き合い方は十人十色だ。身近にいる数珠おじさんに話を聞いてみると、意外なエピソードが聞けるかもしれない。

(清談社)

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