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「面接しよう」と未成年7人を呼び出し…元EXOクリス性的暴行疑惑にK-POP界は「息を潜めている」

文春オンライン / 2021年8月20日 11時55分

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元EXOのクリス ©getty

 2016年にも複数の女性を弄んだとするスキャンダルが取り沙汰されたが、今回はトラブルでは終わらなかった。 

 8月16日、K-POPの人気ボーイズグループ「EXO」の元メンバー、クリス(中国名、ウーイーファン、30)が中国・北京検察に性的暴行容疑で逮捕されたことが報じられると、韓国のネット界では極刑説も飛び交って騒然となった。 

 クリスは中国・広州市出身。10歳の時にカナダに移住しカナダ国籍を取得していたが、中国内での犯罪は中国で裁かれるため、外国籍であることは無関係となる。 

 ことの発端は7月18日、中国のインフルエンサーの19歳の女性がSNS上でクリスの性的暴行について告発したことから始まった。

 自身も含め、夜遅い時間に「キャスティングのために面接しよう」「ミニファンミーティングを開こう」などと複数の女性を呼び出し、飲酒させた後、性的暴行を働いたと訴えた。未成年者は7人ほど含まれていたという。告発した女性は、「24時間以内に芸能界引退の発表をしなければ懲役10年に至る証拠を公開する」とし、波紋はあっという間に広がった。

 告発した女性はクリスから口止め料として50万元(約840万円)を渡されたといい、クリスのマネジャーに脅されて口をつぐんでいたが告発を決心、受け取った50万元も返済中だと伝えられた。 

華々しくデビューし、順風満帆に見えたが…

 クリスは、カナダ在住だった2007年、韓国の大手音楽事務所「SMエンターテインメント(以下SM社)」のグローバルオーディションに合格し、12年、ボーイズグループ「EXO」のメンバーとしてデビューした。「EXO」は韓国と中国で活動するグループに分かれており、クリスは中国で活動する「EXO-M(中国の公用語のマンダリンからMとつけられた)」のリーダーだった。 

 3カ月にも及ぶ大々的なプロモーションの後華々しくデビューし、順風満帆かに見えた矢先の2014年5月、クリスは突然、SM社を相手に契約を無効とする訴訟を起こした。「専属契約効力の不存在確認訴訟」をソウル中央地方裁判所に提起したが、「SM社は寝耳に水だったようで、問い合わせても『現在確認中』を繰り返すばかりだった」と韓国紙の芸能担当記者は当時を振り返る。 

「SM社は東方神起との契約トラブル以降、標準契約期間といわれる7年契約をアーティストと交しており、報酬などにも配慮していたといわれていましたから、何があったのか。

 もっともクリスの場合は、それまでも、舞台から突然いなくなったり、スケジュールのある日に連絡がとれなくなったりとトラブル続きといわれていましたから、報酬に不満があったからではないか、などと囁かれていました」 

年間収益は23億円以上、「四天王」と呼ばれるトップアイドルへ

 日本で第2次韓流ブームを起こしたと言われるK-POPスター、東方神起との契約トラブルは2009年、5人のメンバーのうち3人がSM社の契約条件を不服として「専属契約効力停止仮処分申請」をソウル中央地裁に提出して始まった。

 結局、ソウル地裁は、メンバー3人の訴えを認め、これは “奴隷契約”へ一石を投じることになった。このトラブル以降、SM社を含め韓国の音楽事務所は公正取引委員会が指定する標準契約期間7年を使用している。 

 クリスは2016年、SM社と和解したが、グループからは脱退。SM社とは当初の契約通り2022年まで契約を結ぶ代わりに同社にマネジメントの権限を委託する形で韓国と日本を除く活動が許され、売り上げは分配することで合意していた。クリスは同年、中国に個人事務所を設立し、中国と米国で活動を続けてきた。

 中国では四天王といわれるトップアイドルスターの1人とされる。17年には年間の収益が1億3680万元(約23億1200万円)と報じられ、これまで数々の有名ブランド企業のアンバサダーも務めていた。 

K-POP界最大のスキャンダル、BIGBANGメンバーにも判決

 クリスの逮捕の報が流れる数日前の8月12日、K-POPスター「BIGBANG」の元メンバー、V.Iに懲役3年と11億5690万ウォン(約1億800万円)の追徴金を科す一審判決が出ており、韓国の芸能関係者の間には「重たい雰囲気が漂った」(前出記者)という。 

 係争中だったのは、2019年年明けに発覚した、K-POP界最大のスキャンダルといわれる「バーニングサン事件」による裁判。性売買斡旋や違法賭博などの8つの嫌疑により、2019年6月、V.Iは検察に送致され、2020年1月から二十数回に及ぶ裁判が続いていた(その後特殊暴行の嫌疑が加わり、嫌疑は9つになった)。裁判が始まった2カ月後の20年3月には徴兵制により北朝鮮との国境に近い前線に位置する陸軍に入隊し、裁判は普通軍事裁判所(地方裁判所に当たる)に移管されていた。 

 一審判決では性売買斡旋のほとんどで有罪となった。決め手として挙げられたのは2つのケースで、ひとつは台湾からの顧客に対して、もうひとつは日本人事業家A氏への斡旋とされた。    

 台湾からの顧客のケースでは、2015年12月、当時 V.I と共に会社を経営していたユ代表などとのグループチャッティングに「女の子は(性的に)軽い子を送れ」「女の子は用意するからふたり(の女の子)が来たらホテルの部屋に案内して」などのメッセージを V.I が書き込んでいたこと、性売買代金として4280万ウォン(約400万円)が支払われていたことなどがあげられた。

 V.I側は書き込んだメッセージは「単なる打ち間違い」「iPhoneが自動的に打ち込んだ」などとしていたが、「一貫性もなく、信憑性にも欠ける」として、認められなかった。 

スキャンダルで取り沙汰された、日本人実業家

 日本人事業家A氏についてはV.Iと懇意な「日本の財閥の子孫であり日本では有名人」(中央日報2021年8月12日)で、2016年から韓国で展開していたラーメン店「アオリの神隠し」事業に55億ウォン(約5億円)を投資した人物(同前)と韓国では報じられている。

 裁判所は、このA氏が訪韓した際、 V.I は以前所属していたYGエンターテインメント社の法人カードでホテル宿泊費3800万ウォン(約350万円)を支払っており、この過程で性売買斡旋が行われたとされた。 

 A氏については、「バーニングサン事件」が起きた当時、韓国の一部の媒体が女優の観月ありさの夫、青山光司KRH代表取締役であると実名で報じたが、青山代表本人は否定していた。 

 ちなみにV.Iと会社を共同経営していたユ代表は性売買斡旋を認めて、2020年12月の裁判で懲役1年8ヶ月、執行猶予3年の判決を受け入れ、控訴はせずに判決が確定している。 

 V.I側は一審判決を不服として控訴する予定であることを明らかにしている(毎日経済新聞、2021年8月19日)。控訴期間は刑事事件の場合は判決から7日間とされているが、軍事裁判所の場合は判決の送達に時間がかかるとされている。 

 クリスの事件でSM社はなんらコメントを出していない。K-POPスターの相次ぐ性的スキャンダルに問い合わせをした記者たちも歯切れは悪く、韓国の芸能界は息を潜めている雰囲気だ。 

(菅野 朋子)

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