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菅首相 最後のインタビュー「国家安全保障戦略や防衛大綱、中期防の見直しに着手する」《9月末に訪米へ》

文春オンライン / 2021年9月10日 18時0分

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菅義偉首相

菅首相 最後のインタビュー「もう一度一からやり直さないと」 から続く

 退任が決まった菅義偉首相だが、8月末に行われた「文藝春秋」の最後のインタビューでは、安全保障戦略の見直しについても語っていた(聞き手は、アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長の船橋洋一氏)。

 菅首相はまず、外交的な成果について次のように答えた。

「やはり安倍政権の外交の成果は、極めて大きいものがあったと思っています。その流れで、私自身が総理大臣になっても、各国の皆さんが非常に丁寧に接してくださった。最初にベトナムとインドネシアを訪問してASEANとの連携を確認し、その後に訪米しました。バイデン大統領の就任後、最初の外国首脳としての訪問でしたが、大変歓迎していただきました。それは日本がアメリカにとって極めて大事な同盟国であるからに他なりません」

 近年、領土的な野心を隠そうとしない中国が大きく台頭し、東アジアの安全保障環境は風雲急を告げている。菅首相は、この情勢をどう見ているのだろうか。

「近年の中国の軍事面や経済面での動向も従来とは異なってきており、東アジアの安全保障環境も非常に変化してきていると考えています。経済安全保障面での対応の強化、サイバー分野への対応、あるいは『自由で開かれたインド太平洋』構想の推進などの新たな動向について各国首脳とも話し合う機会が増えました」

 その上で、菅首相はこう踏み込んだ。

「私としては、こうした新しい動きに伴い、策定からまだ七年半ではありますが、現行の国家安全保障戦略を時代の要請を反映するよう見直しをすると同時に『防衛大綱』や『中期防衛力整備計画(中期防)』の見直しにも早急に着手すべきではないかと考えています」

退陣直前に予定されている訪米では……

 国家安全保障戦略とは、安倍政権時代の2013年12月にわが国として初めて策定された安全保障の基本方針だ。中期防は5年ごとに防衛費や必要な装備品を定めるものであり、また防衛大綱はおおむね10年間の防衛力の目標水準を示すものである。現行の中期防と防衛大綱はいずれも2018年末に作られており、策定からまだ3年弱しかたっていない。

 退陣直前の9月末に予定されている訪米では、「クアッド」と呼ばれる日米豪印の首脳が集まる。バイデン大統領との首脳会談も予定されており、日本の次期政権への引継ぎ事項として、こうした安全保障戦略見直しの方針が伝えられるとみられている。

「アフガニスタン情勢については、昨日もG7の首脳とテレビ会議で話し合い、足並みを揃えて対応していくことを確認しました。このアフガンの不安定化も含め、日本の安全保障環境が益々厳しくなっているのが現実です。そういう中で我が国及び地域の平和と安全を確保していくには日米同盟の強化が重要だと思っています」

 菅首相のインタビューは、アジア太平洋の安全保障戦略と中国抑止を意識した防衛力強化を明言したものとして注目される。 インタビュー全文 は、「文藝春秋」10月号(9月10日発売)に14頁にわたって掲載される。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2021年10月号)

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