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“総勢50人”の衝撃…伝説の横綱・千代の富士も「これがいい!」と即決した、日本相撲協会の公式キャラが多すぎる《あの力士に似ているキャラも…》

文春オンライン / 2024年11月23日 11時0分

“総勢50人”の衝撃…伝説の横綱・千代の富士も「これがいい!」と即決した、日本相撲協会の公式キャラが多すぎる《あの力士に似ているキャラも…》

せきトリくん「ひよの山」のプロフィール 日本相撲協会HPより

「ひよの山」を主役に、親方や兄弟子、ライバル力士などの仲間たちが揃う、日本相撲協会のマスコットキャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」。

 日本相撲協会のSNSにはぬいぐるみや着ぐるみがたびたび登場し、アイコンにもなっています。 日本相撲協会のホームページ​ を見ると4コマ漫画「ハッキヨイ!せきトリくん」が全436話、キャラクターリストもあります。さらにたどると壮大な相関図に行き着きました。

数えてみたら50人!マンガがあるから関係性も奥深い

 圧巻の相関図。登場するキャラクターを数えたところ、なんとその数50人確認できました。「ひよの山」を主役に、所属する大鳥部屋の親方やおかみさん、兄弟子たちをはじめ、ほかの部屋に所属する同期やライバル、横綱や三役力士、行司、審判部長、番記者など、相撲に関わりのあるキャラクターが並んでいます。

 意外にも大所帯だった“せきトリくん”。4コマ漫画を読むとキャラクター同士の関係性が見えてきます。日本相撲協会の公式キャラクターのせきトリくんは、どのように誕生し、この数になったのでしょうか。お相撲好きのライターが日本相撲協会を訪ね、商品開発・販売推進室 せきトリくんグッズ担当さんに話を聞きました。

初の公式キャラは元横綱・千代の富士が後押し!

「ハッキヨイ!せきトリくん」の相関図は昨年SNSで公開され、両国国技館の壁にも巨大なポスターとなって貼り出されています。

「こんなキャラクターがいたの?」「そんな関係だったとは…」「パンダもいたのね」などと、相撲協会の内外から反応があったそうです。

 この「ハッキヨイ!せきトリくん」が誕生したのは、今から15年前の2009年8月。当時の広報部長が、元横綱・千代の富士の九重親方で、子どもたちに相撲に興味を持ってもらいたいという思いがあったといいます。

「当時、大相撲の観戦にはファミリー層や女性層が増えていましたが、一方で子どもの相撲離れが目立っていたころ。お子さんが相撲を能動的に見る機会が減少しているという肌感があったと聞いています。子どもたちにもっと相撲に親しんでもらおうと、九重親方が公式キャラクターを作ったらどうかと考え、実現しました」(商品開発・販売推進室 せきトリくんグッズ担当、以下同)

 キャラクター案は数多く集まり、親方も目を通していました。

「ひよの山の原案を見た親方は、『これがいい! 子どもたちの目をひく!』と即決したそうです」

 モチーフは「鳥」。2本足で立つ鳥は、「手がつかない」、つまり「土がつかない」ので、相撲の世界では縁起が良いとされている存在です。十両以上の力士を指す「関取」と「鳥」をかけ、名称は「せきトリくん」となりました。

「ひよの山」の口元は鳥の嘴のような形で、まさに「鳥」を意識したデザインです。ちなみに名前は、まだ一人前ではないことを意味する“ひよっこ”からきているとのこと。

 2009年8月のお披露目では、九重親方とひよの山の着ぐるみが並んで登場。子どもたちに相撲を楽しんでもらいたいという思いから作られたキャラクターは、親方や相撲関係者、ファンの方からも好評だったといいます。

漫画は全436話!最初からキャラクター数は想定していた

 さて、ひよの山が登場する4コマ漫画は、どんなお話なのかというと…。

 上京して相撲部屋に入門したひよの山の成長が描かれた物語で、相撲の豆知識も得られる構成です。漫画を1話目から読むと、様々なキャラクターが登場し、ときおり相関図に載っていないレアなキャラクターも出てきます。作者は、キャラクターデザイナーのにしづかかつゆきさん。2009年のスタート時からこの相関図の関係はある程度決まっていたといいます。

「にしづかさんのなかでは、ひよの山の同期をたくさん考えていたそうです。スタートの時点でのべ100人ほどのキャラクターを構想していたと聞いています」

 そんなせきトリくんのキャラクターは、ほんとうに個性豊かです。

 主役のひよの山は、父である元前頭2枚目の鳥ヶ嶽(とりがたけ)の夢をかなえるために、東北からひとり上京し、大鳥部屋に入門。スピードとやわらかさが持ち味です。

 兄弟子は「あんこ山」と「そっぷ海」、「のっぽ岳」「めがね川」。

「あんこ山」は大鳥部屋の初の関取で、おなかが丸く太った“あんこ型”で、好物は小豆です。「そっぷ海」は、筋肉質で痩せた“そっぷ型”で、同じ体型のひよの山に対策を伝授する頼れる存在。「のっぽ岳」はその名の通り背が高く、体重が増えないのが悩みで、おいしいちゃんこ料理を研究しています。「めがね川」は、相撲の知識が豊富です。漫画の「めがね川の豆ちしき」のコーナーにも登場しています。

 ライバルの「赤鷲(あかわし)」は、大鷲部屋に入門したひよの山の同期。持ち味はスピード感です。ひよの山と赤鷲に加えて“信号機トリオ”として登場するのが、河童のようなビジュアルの「川波(かわなみ)」です。ひよの山の同期で親友、鳩ヶ海部屋に入門して頑張っています。

 ほかにも「大熊猫嵐(パンダあらし)」や「大木林(おおきりん)」、「酉磨(ゆうま)」といったインパクト強めなキャラクターも多数。大熊猫嵐は、パンダと鳥を合わせたビジュアルで、和歌山県出身で上野にある海猫部屋の力士です。漫画の258話では、番記者たちがメロメロになる様子が描かれていました。

似ているお相撲さんを見つける楽しさも!

 マスコットキャラクターのせきトリくんは、SNSでの情報発信に関わったりイベントに出席して相撲をPRしたり、場所中のグリーティングタイムでファンと触れあったり。いろいろな場面に登場しています。

 また漫画「ハッキヨイ!せきトリくん」では相撲の世界を知ることができ、「決まり手」「初場所」「ちゃんこ鍋」「もろ差し」などの相撲で使われている言葉の意味にも触れることができます。

 場所中には、両国国技館を中心に、着ぐるみのグリーティングタイムが設定されています。ひよの山とあんこ山、赤鷲、すももが登場し、パフォーマンスを行います。それぞれの性格や特徴をいかした動きは要チェックです。

「土俵入りや四股を踏む姿、相撲の伝統的な稽古方法の『テッポウ(鉄砲)』、塩を撒くなど、相撲にちなんだ動きをたっぷり見せてくれます。そんな着ぐるみの姿を見て、キャラクターに興味を持った方や、相撲が好きになった方もいらっしゃいました。また、お子さんを見つけるとファンサもしてくれます。そのためか、着ぐるみのせきトリくんたちに懐いて離れない子も。子どもたちの心をがっちり掴んでいるなと実感しています」

 キャラクターと実在の力士の「似ている!」はたびたび盛り上がり、最近ではあんこ山と、モンゴル出身の水戸龍関が似ていると話題に。日本相撲協会の公式SNSで2ショットが投稿されたこともありました。

 大相撲ファンや力士たちにも愛されているせきトリくん。「これまでと変わらず、せきトリくんが子どもたちをはじめ多くの人が相撲に親しむきっかけになれたら。横綱や大関などの上位のキャラクターの存在感ももっとアピールしていきたいです」とグッズ担当者さんは語ります。

 ちなみにグッズ化されているのは、ひよの山とあんこ山、赤鷲、すもも、川波の5キャラ。着ぐるみは、川波を抜いた、ひよの山とあんこ山、赤鷲、すももです。着ぐるみはそれぞれ1体ずつしかなく、とても貴重とのこと。姿を見られたときはラッキーかもしれません。

 相関図から個性あふれるかわいいキャラクターの存在が見えたマスコットキャラクター、せきトリくん。グッズの展開を含め、大相撲とせきトリくんのコラボレーションが気になるところです。

(鈴木 ゆう子)

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