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大谷翔平効果で世界TOP3を狙ったが…ボロ家ハラスメントで炎上した「いなば食品」の女帝がドジャースにペルシャ絨毯を贈った深いワケ

文春オンライン / 2024年9月21日 7時0分

大谷翔平効果で世界TOP3を狙ったが…ボロ家ハラスメントで炎上した「いなば食品」の女帝がドジャースにペルシャ絨毯を贈った深いワケ

高学歴&イケメン好き

〈 大谷翔平の愛犬「デコピン」をめぐる“商標権争い”が勃発! 出願者の言い分は… 〉から続く

 ドジャースの大谷翔平(30)が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦で、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成した。前人未到の挑戦を前に大谷にまつわる“5つの秘話”に迫った、「週刊文春」の記事を公開する(初出:「週刊文春」9月12日発売号。年齢、肩書は当時のまま)。

◆◆◆

〈ドジャース社長と、面談しました。スクリーンに看板がでれば、売れると思うよ。ちゅーる、頑張ってね、と言われた〉

 今年3月20日、従業員に一斉メールでこんな業務報告をしたのは、あの企業の社長だった。

看板広告で大谷効果の恩恵を受けた『CIAOちゅ〜る』

 大谷が出場する試合中継を見ていると、必ず目に入る日系企業の看板広告。今シーズン、大谷が入団してから、ANA、大創産業、築地銀だこなど、計12社がドジャースとスポンサー契約を結んだ。

「大谷効果によって、外野壁面広告の売上だけで約9億円。昨年の約7000万円から13倍増になった。広告契約は掲出場所によって異なりますが、1年あたり3億円前後とみられます」(MLBライター)

 看板広告のなかで一際目立つのが、「Churu」の文字が躍るバックネット下の赤い看板。缶詰製造大手・いなば食品の『CIAOちゅ〜る』の広告だ。

「今年3月、同社はドジャースと3年契約を締結。猫用おやつ『CIAOちゅ〜る』は海外でも大人気。昨年、米アトランタに工場を着工し、10年以内に主力のペットフード事業で世界TOP3を目指しています」(経済記者)

いなば食品は“女帝”によるハラスメント報道で炎上

 だが、いなば食品はメジャー開幕直後の今年4月、“炎上”する。小誌が 新入社員への“ボロ家ハラスメント” を報道するや、同社は大きな批判を浴びたのだ。

 不祥事の背景には稲葉敦央社長の妻で、社員から“女帝”と恐れられる稲葉優子会長の存在があった。小誌電子版は計12回にわたり会長のハラスメントやペットへのネグレクトなどを詳報している。

 ドジャースとの契約にも、この“女帝”が関与していた。

ドジャース副社長へのペルシャ絨毯贈呈の陰にも“女帝”が

〈会長よりのペルシャ絨毯贈呈で、ドジャース副社長が非常に喜んでいるところ〉

 1月19日付の社内メールには、会長と社長が、絨毯を掲げるドジャースの副社長とともに写る写真が添付されている。

「副社長が東京本社を訪問した際にプレゼントした。ウールのペルシャ絨毯は犬や猫に好まれ、彼らの毛が中に入り込まないので掃除もしやすい。ペルシャ猫好きの会長は、そのあたりをよく知っているのでしょう」(現役社員)

 都内の業者に聞くと、「この大きさだと最低でも10万円、中には100万円を超えるものもある」という。

 ペルシャ絨毯贈呈の2カ月後に稲葉社長はドジャース社長と面会。その面会後に送られたのが冒頭のメールだ。いざ球場で広告が掲出されると、社長は「やめとけばよかった」と弱気になっていたという。

「パワハラなど不祥事が明るみに出る中、ドジャースの広告が悪目立ちすると思ったようです」(前出・社員)

 ペルシャ絨毯の贈呈について、いなば食品に尋ねると、「球団からお土産としてドジャースグッズをいただいた答礼であり、会長個人が贈呈した事実はございません」と回答した。

 女帝の“餌付け”作戦はメジャーで通用するのか。

〈 《親族が告白》「イッペイは人を殺したわけではないし…」水原一平被告を待ち受ける“約30億円支払い義務”の行方 〉へ続く

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年9月19日号)

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