新しいiOSは「隠す」がコンセプト? 秘密のアプリも、話題の「気をそらす項目」も…iPhoneユーザーが使わないと損する“5つの新機能”
文春オンライン / 2024年9月27日 17時0分
「iOS 18」。iPhone XS以降のFace ID対応モデル、およびiPhone SE(第2世代および第3世代)で利用できます。なお以下の記事はFace ID搭載のiPhoneにおける操作方法をベースに紹介しています
メジャーバージョンアップのたびに、従来なかったさまざまな機能が追加されるのが恒例となっているiOS。今回新たに登場した「iOS 18」は、パッと見こそそれほど大きな変化はありませんが、これまでのiPhoneで一般的だった操作方法にまでメスが入るなど、実用的な機能が多数追加されています。
今回はこれら「iOS 18」の新機能のうち、今後のiPhoneの使い方に大きな影響を与えるであろう5つの機能をピックアップして紹介します。これらを早期に把握すれば、「これから先のスタンダード」をいち早くマスターできるというわけです。まだアップデートしていない人も、すでにアップデートしたものの細部までは確認できていないという人は、ぜひチェックしてみてください。
その1:これまでより直感的に、iPhoneの電源をオフにできる機能
従来、iPhoneの電源をオフにするには、電源ボタンと音量ボタンを同時に数秒間長押しする必要がありました。もっともこの操作方法になったのはホームボタンが廃止されて以降のことで、頻繁に使用する機能でもないため、操作方法をきちんと把握できていない人も多いのではないでしょうか。
今回の「iOS 18」では、コントロールセンター右上のアイコンを長押しすることで、簡単にiPhoneの電源をオフにできるようになりました。できるのはオフだけで一発で再起動できないのは相変わらずですが、従来に比べてわかりやすくなりました。従来のボタンの組み合わせによる終了方法も引き続きサポートされていますが、今後はこちらが主流になるのは間違いなさそうです。
その2:ホーム画面のアイコンを好きな場所に配置できる機能
iPhoneのホーム画面と言えば、アプリのアイコンが左上から詰めて配置される仕組みで、空白を作ることが許されていなかったため、Androidのように任意の場所にポツンと離れてアイコンを配置することはできませんでした。アプリをひとつ削除するとその空白を埋めるために以降のアイコンが自動的にスライドして詰まるこの仕様、イライラした経験は多くの人にあることでしょう。
今回の「iOS 18」では、アイコンを任意の場所に配置できるようになったため、利用頻度が高いアプリを指が届きやすい下段に集中配置したり、壁紙をなるべく隠さないようにアイコンを画面の端に寄せるといった具合に、自由自在に配置できるようになりました。アプリを削除した時に、その場所をぽっかり空いたままにしておくこともできます。
ただし左上から詰めて配置されているアイコンでは、並べ変えようとすると従来同様に空いた場所に隣のアイコンがスライドしてきたりと、いくらかお節介な仕様が残っています。アイコンを動かす時は並び順の後ろから動かしたりと、若干の工夫が必要で、それに慣れないうちは少々イライラするかもしれません。
その3:ロック画面下部のショートカットを置き替える機能
iPhoneのロック画面の下部には、懐中電灯とカメラ、2つのショートカットが表示されています。これらはiPhoneをロックしたまま起動できる便利な存在ですが、機能は固定されており、使わないからといって別のショートカットに差し替えることは従来は不可能でした。
「iOS 18」では、この2つのショートカットを自由に変更できるようになりました。「計算機」や「アラーム」などの基本機能のほか、「ウォレット」を配置して電子決済の画面をすばやく呼び出したり、「ボイスメモ」を設定して必要な時にすぐ録音を開始できるようにしたりと、応用範囲は無限大です。配置できるのが2個だけという制限は変わりませんが、工夫次第で操作効率はグンとアップするはずです。
その4:使っていることを秘密にしておきたいアプリを隠す機能
「iOS 18」では、ホーム画面に置いておきたくないアプリを非表示にできるようになりました。従来もホーム画面からアプリを取り除くことは可能でしたが、今回の機能はアプリライブラリの一覧からも見えなくなるため、使っていることを知られたくないアプリや、iPhoneを子供に使わせる場合などに開かせたくないアプリは、この方法で非表示にするのがベターです。
この機能で非表示にしたアプリはどのようにして呼び出せばよいのでしょうか。これらはアプリライブラリの最下段にある「非表示」というフォルダにまとめられており、そこから呼び出せます。つまりアプリライブラリから完全になくすことはできないのですが、Face IDでロックを解除しない限り、実際にどんなアプリが格納されているかは確認できないため、どんなアプリを隠しているか悟られることはないというわけです。
ちなみにこの機能、もともとはアプリの起動時にFace IDによる認証を要求するというセキュリティ機能が主で、アプリそのものを非表示にするのはそのオプションに相当します。アプリ自体は見えても問題ないのであれば、Face IDでのロック機能だけを有効にすればよいでしょう。
その5:Webページ上の不要なエリアを非表示にする機能
一般的なウェブページでは、検索フォームやサイト内のカテゴリ一覧といった決まったエリアが画面上で一定のスペースを占有しており、邪魔に感じることもしばしばです。今回ブラウザ「Safari」に新しく追加された「気をそらす項目を非表示」を使えば、これらを非表示にして、そのぶん表示したいコンテンツのスペースを増やすことができます。
この「気をそらす項目を非表示」をオンにした状態で、非表示にしたいエリアをタップすると、それらが青い枠で囲われますので、中央の「非表示」というアイコンをタップすれば、それらが砂のように流れ去るエフェクトとともに、そのエリアが消失します。画面右下の「完了」を押して確定させることで、次回以降のページの読み込み時も、それらは表示されなくなるという仕組みです。
もっともこの機能、広告のように、ページを読み込むたびにHTMLソースが書き換わる場合はうまく動作しないほか、再読み込みによって表示が復活する場合も稀にあります。また今後はウェブページの側も非表示にされないよう、HTMLソースに対策を施してくるはずで、どのくらい使い物になるかは不透明です。
したがって現状では、広告をブロックする用途ではあまり期待せず、検索ボックスやサイト内インデックス、またSNSシェアボタンなど、ページ内で大きなスペースを占有している静的なブロックを見えなくする機能と考えたほうがよさそうです。何はともあれ、どのようにして設定するのか、一度は試してみてもよいのではないでしょうか。
(山口 真弘)
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