「とっととヤラせろ!」「お前らは社会の底辺」キャバ嬢ばかり狙う“千葉の強姦弁護士(36)”悲惨すぎる末路(2021年の事件)
文春オンライン / 2024年11月23日 17時0分
複数のキャバクラ嬢に暴行を働いた36歳の弁護士…その後の彼の人生とは? 写真はイメージ ©getty
〈 「オレがイッたら、帰ってもいいよ」嫌がるキャバ嬢を殴ってムリヤリ…“千葉の強姦弁護士(36)”の悪質すぎる手口(2021年の事件) 〉から続く
被害者はキャバクラで働く女性ばかり…。弁護士という責任のある仕事に就きながら、犯罪を繰り返していた36歳の男。後編では犯行理由や、その後の男についてお届け。なおプライバシー保護の観点から本稿の登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/ 最初 から読む)
◆◆◆
強姦弁護士、第2の犯行
行為が終わったのち、竹林は自分でタクシーを呼び、1万円を差し出してきた。タクシー代か、慰謝料のつもりだろうか。
マドカさんは帰ってからLINEが通じなかった友人に電話をかけた。
「店の客にマンションに連れ込まれ、レイプされた」
驚いた友人が駆けつけてきた。友人に勧められて、警察に被害届を提出した。
病院に行ったところ、顔面打撲などで全治3週間のケガと診断された。
ところが、竹林はこれに懲りず、また1カ月後には別のキャバクラ嬢にレイプを仕掛けるのだ。
別の店に勤めるリオナさん(24)も竹林から「弁護士なんだ」と自己紹介された。食事に誘われてLINEを交換し、例によって寿司屋に連れて行かれた。
「この店に女性を連れてきたのは初めてだ。僕は独身でね。もう5年も彼女がいないんだ」
そう言いつつ、勧めてくるのは度数の強い酒ばかり。「飲まないと店の人に失礼だ」と言われ、無理やり飲んだが、リオナさんはこっそりとトイレで吐いた。
「カラオケに行くか、バーに行って飲もう」
「じゃあ、カラオケで」
ところが、タクシーに乗って、降りた場所はマンションの前だった。
「何これ、家じゃん。そういうことなら帰る!」
だが、竹林はすがりつき、「少しだけ一緒にお酒を飲もう」と誘ってきた。
リオナさんはしぶしぶ応じることにした。
竹林はソファに座って、酒を飲み始めた。リオナさんは最初からどうやって帰ろうかと考えていた。「タバコが吸いたい」と言ってベランダへ行ったが、4階の部屋から外に出られる状況はない。部屋に戻ると、竹林がソファに座って酒を飲んでいた。
「やっぱり帰るわ」
「チューしてくれたら帰すよ」
「はい?」
「とっととヤラせろ!」
竹林はマスクを着けたまま、頬にキスしてきた。さらに部屋の電気を消し、右腕をつかんで引っ張り、無理やりソファに座らせて、ワンピースの裾をまくり上げた。リオナさんは服を押さえて必死に抵抗。だが、ブラジャーごとまくり上げられ、あらわになった胸に吸いつかれた。手首をつかまれて引っ張られ、リオナさんが仰向けに倒れると、両膝を押さえつけて馬乗りになった。
「ヤラせてくれたら帰してやる。とっととヤラせろ」
リオナさんが抵抗すると、いきなり髪をつかみ、顔面を拳で3~4回殴ってきた。衝撃と痛みで動けなくなっていると、ショートパンツの裾から手を入れられ、陰部に指を入れられた。
その手を払いのけようとしたところ、また髪をわしづかみにされ、左顔面を拳で何度も殴られた。
「ヤラせてくれたら帰してやると言っているだろう。とっととヤラせろ!」
さらにパンティーを脱がしにかかってきた。
「ちょっと待って。オシッコが出ちゃう。トイレに行かせて。それともここでしちゃってもいいの?」
一瞬、力が抜けた隙を突いて、目についた携帯を持ってトイレに駆け込んだ。
そこから110番通報したが、竹林は強引にカギをこじ開けて入ってきて、携帯を取り上げた。髪をわしづかみにされて引きずり出され、その際に髪がごっそり抜けたが、必死で玄関から逃げ出した。
「この人にレイプされそうになったんです」
非常階段で1階まで下りたところ、通行人の男性がいたので助けを求めた。
「携帯を取られているんです。110番してください」
「一体、どうしたんですか?」
そこへシャツにトランクス姿、ズボンを手にした裸足の男が走ってきた。
「この子、酔っ払ってるんです。気にしないでください」
「違う、この人に殴られてレイプされそうになったんです」
だが、通行人の男性が本当に110番すると、「アンタには関係ないことなんだから帰れよ!」と怒り、リオナさんにも「お前も帰れ!」と怒鳴った。
「部屋に荷物があるのに、帰れるわけないじゃない」
まもなく警察がやってくると、竹林は逃げてしまった。リオナさんは警察官に事情を話した。
警察官が付近を捜索したところ、竹林が歩いていたので事情聴取した。その場で傷害容疑により緊急逮捕され、強制性交等致傷容疑でも再逮捕された。
強姦弁護士にくだされた罰は…
さらにマドカさんの事件でも立件された。また、別のキャバクラ嬢をホテルに連れ込もうとして逃げられ、かばおうとした同店の男性従業員を殴った傷害事件でも立件された。
「相手が言うことを聞いてくれないことへの怒りがあった。意に反することをされると感情が高まってしまう病的な性質がある。酒の影響もあった。自分の思い通りにならないと力ずくでもやってしまう気質が発露した。女性に受け入れてもらえなかった不満の気持ちが大きかった」
裁判所は懲役13年を言い渡した。
「法律家として、犯罪の悪質性を理解しているはずの被告人が犯罪を複数行い、性交に応じさせるために強い暴行を加えた悪質な犯行だ。金銭で償えたとは言えず、法廷での謝罪の言葉も人ごとのようで、反省しているとは評価できない」
竹林は110番通報したキャバクラ店の店長に「お前らは社会の底辺。警察は弁護士の話とどっちを信用すると思ってるんだ」と暴言を吐いていたという。弁護士法では、禁錮以上の刑が確定すれば、弁護士資格を失うが、これほど愚かな弁護士が出現するとは想定していなかっただろう。
(諸岡 宏樹)
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