年間250日ホテル泊する私が選んだ「冬のリゾートホテル」ベスト6

文春オンライン / 2018年12月16日 7時0分

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ダイナミックな冬の光景は北海道ならでは(函館大沼プリンスホテル)

 春夏秋冬それぞれに愉しめるリゾートはあるが、1年で最も賑わうのはやはり夏期だろう。リゾートに限らず、観光地のホテルはゴールデンウィークから夏休みはかき入れ時とされ、料金も上昇する傾向にある。特にリゾートホテルは繁閑による料金差は顕著。冬のディスカウント料金が、夏のトップシーズンと比べ10分の1というホテルもみられる。オフシーズンにはクローズするホテルもあるくらいだ。

 ただ、リゾートホテルへ取材で訪れることが多い筆者は“冬派”だ。ホテルへ迷惑のかからないようにという信条があり、(取材経費も安く済ませられる)閑散期を狙って訪問する。このような取材スタイルを続けているうちに、冬にリゾートホテルへ出向くことが多くなった。

「夏にお客様が5倍になってもスタッフを5倍にはできない」と語るのはあるリゾートホテルの総支配人。「暇な冬の時期にはスタッフにも余裕があるのでより濃度の高いおもてなしが可能。リクエストにも柔軟に対応できる」とのこと。「ホテルでゆったりされたいという方であれば冬こそ是非訪れてほしい」とも語る。周辺アクティビティというよりは、ステイに主眼をおいた冬のディスティネーション・リゾートホテルライフ。そこには新たな発見があるかもしれない。

 ラグジュアリー、ファミリー、リーズナブル、アクティブ……年間250日ホテルに泊まる筆者おすすめの、冬に訪れたいリゾートホテルを紹介しよう。

1.沖縄なら冬でも海のアクティビティが楽しめる 「ルネッサンス リゾート オキナワ」

 海水浴できるほどではないが、沖縄なら冬でも海のアクティビティが楽しめそう。「ルネッサンス リゾート オキナワ」は全室オーシャンビューのホテルだが、沖縄のリゾートホテルであればさして珍しくはない。このホテルの真骨頂はビーチを囲むようにそびえるホテルとプライベート感の高さ。真夏の沖縄はトップシーズンであることは間違いないが、強い日差しが気になる人もいることだろう。

 オールシーズンマリンアクティビティが豊富なホテルは楽しさ満点。ルネッサンス リゾート オキナワなら、ヨットセーリングやシーウォーク、パラセーリングなど30種以上のマリンスポーツが冬でも楽しめる。中でも、ラグーンに暮らすイルカとふれあうドルフィンプログラムは体験したい。またホエールウォッチングあは、北極海から南下してくるザトウクジラに出会える1~3月限定のアクティビティ。冬でもアクティブな沖縄のリゾートホテルだ。

2.真冬の北海道で過ごす神秘的で静かな時間 「函館大沼プリンスホテル」

 北海道新幹線の開通でアクセスが格段に向上した函館大沼エリア。大自然を全身で感じられるのは格別の体験だ。「函館大沼プリンスホテル」に着いて車を降りると、思わず深呼吸してしまうほど澄んだ空気が迎えてくれる。客室の大きな窓からは雪化粧した駒ヶ岳の雄姿が見える。ごちそうは上質な温泉。特別な仕掛けはないが、大自然を全身で感じられる露天風呂は格別だ。

 本物のごちそうはメインダイニングで。奥行きで四季をあらわすコンセプトのダイニングスペース。料理のストライクゾーンが広いことも魅力。ただぼーっと穏やかに過ごすのがこのホテルの真骨頂だろう。コンセプトあふれた欲張りなリゾートも楽しいが、ホテルに身を任せるだけで体のコリがほぐれていくような感覚。何もしないことがなんとも贅沢なホテルステイとなる。

3.炎を愛でるラグジュアリーな空間 「ふふ 河口湖」

 東京から気軽に出向ける富士五湖エリア。雪化粧の富士山に心動かされる。冬、そして山のリゾートホテルといえば、暖炉や薪をイメージするが、炎を愛でるぜいたくな時間を過ごせるのが2018年10月に開業した「ふふ 河口湖」。河口湖を見下ろす高台に誕生したラグジュアリーな空間である。雄大な富士山を望む32室すべてが自家源泉の露天風呂付客室。オープンエアの天然温泉に凜とした冷たい空気が心地よい。また、客室には環境に優しい暖炉が備わる。

 ダイニングキッチンで印象的なのがガラス越しのオープンキッチンと炎上がる炉。炎を使った肉料理(ジビエ等)を中心に地の食材を活かしゲストに夢の時間を演出する。五感で楽しむディナーはまさに冬にピッタリのごちそうといえるだろう。冬のラグジュアリーリゾートホテルにはぜいたくな温泉、そして炎がよく似合う。

4.温暖な伊豆で無料アクティビティを満喫 「アンダの森 伊豆いっぺき湖」

 東京から気軽に行けるということならば、冬も元気な伊豆エリアはおすすめ。伊豆高原の一碧湖近くにある「アンダの森 伊豆いっぺき湖」は人気ホテルがリブランド、敷地が2倍となり誕生した温泉リゾートホテル。屋内外の豊富な無料アクティビティはやはり魅力。とことん遊べる新感覚のバリ風ホテルだ。

 ディナーはビュッフェスタイルでアルコールも含めたフリードリンク付き。無料サービスはまだまだある。バータイム、貸切露天風呂、カラオケルームまで無料だ。約50平米と余裕のある客室には、大画面テレビにマッサージチェアを完備。家族でワイワイ楽しい時間が過ごせることだろう。冬のリゾートホテルに嬉しい露天風呂は宿ご自慢の新設備。アルカリ性の温泉は美肌・保温効果も高い。体に優しい温泉を庭園の眺めと共にゆったり楽しみたい。

 閑散期を狙う場合、冬のリゾートホテルおすすめの時期は、秋の行楽シーズンが終わりクリスマス前までと、正月が終わってから春休み前だが、冬の終わり(春先)に訪れたい九州の2つのホテルも紹介しよう。

5.冬のクラシックホテルは芳醇なワインのよう 「雲仙観光ホテル」

 雲上に突如出現する高原温泉リゾートの異国情緒あふれるサンクチュアリが「雲仙観光ホテル」。歴史が紡いだコンセプト、サービス、グルメ……ホテル通も太鼓判を押す納得のクオリティだ。クラシックホテルにして本格的な温泉が愉しめることでも人気。とはいえ冬期の山道はハードルも高く、夏期に比べると訪れるゲストはもちろん少ない。

 雲仙観光ホテルでは、2019年1月15日~2月5日、同2月19日~2月28日の冬期はクローズする。とはいえ単にゲストが少ないからという理由だけではない。クラシックホテルゆえメンテナンスは命。閑散期に傷んだ箇所を手直しする。硫黄濃度の濃い温泉地の空気ゆえ機械類へのダメージも想像以上だという。こうして冬期のクローズで蘇ったクラシックホテルへの訪問は、再開の時期が絶好のタイミング。単に商売というだけではないクラシックホテルの矜持を感じることだろう。

6.もうすぐ春、そして梅の季節 「奥日田温泉うめひびき」

 大分県日田市大山にある梅の郷「奥日田温泉うめひびき」。天領日田の奥座敷である大山に、突如出現する宿の存在感には圧倒される。随所に梅のモチーフがあしらわれた贅を尽くした空間、客室、食事、温泉どれもが一級品だ。長年梅をこよなく愛し、育ててきた地に誕生した「梅づくし温泉」。抜群に快適だ。

 もちろんフィーチャーするのは梅の花。梅の花を愛で、梅の実で梅酒・梅干しをつくる。特にこちらで提供される梅酒は絶品必飲。大粒で鮮度が良い梅の実だけを使用して作られる。2月中旬から日田市大山町にある梅林「おおくぼ台梅園」で「日田おおやま梅まつり」が開催される。約6000本の梅の花が見頃を迎える時期、お宿訪問には絶好のタイミングだ。

 北海道から沖縄まで、冬のリゾートホテルを紹介した。冬だからこそ静かにのんびりと、冬でもアクティブに、いずれにしても夏の賑やかさとは別のリゾートホテルの表情がそこにある。

写真=瀧澤信秋

(瀧澤 信秋)

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