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新型コロナの重症化をよく防いでいるモデルナのワクチン… 低所得国ではほとんど手に入らず

Business Insider Japan / 2021年10月12日 9時0分

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Getty Images/Go Nakamura モデルナのワクチンはこれまでに約100万回分が低所得国に送られた。 同社は利益の追求に重きを置いていると非難されていると、ニューヨーク・タイムズは報じた。 同社は生産能力は限られていて、これまでに受けた注文に応じていると同紙に語った。

経済的に豊かな国に比べて、貧しい国が受け取ったモデルナの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの数は大幅に少ないと、ニューヨーク・タイムズが報じた。

ワクチンの出荷を追跡しているAirfinityのデータは、低所得国に送られたモデルナのワクチンがわずか約100万回分だったことを示している。ファイザーのワクチンは約840万回分、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは約2500万回分だった。

また、中所得国はワクチンを購入するのにアメリカより多く払わなければならなかったと、ニューヨーク・タイムズは報じている。ボツワナのように、モデルナと契約はしたもののまだワクチンを受け取っていない国もあれば、チュニジアのように、モデルナと連絡すら取れない国もあるという。

Insiderでも先日報じたように、モデルナのワクチンはファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンに比べて、入院を予防する効果が長く続くようだ。アメリカ20都市の病院から集められたデータは、接種から4カ月後のモデルナのワクチンの入院を予防する効果は92%だったが、ファイザーは77%、ジョンソン・エンド・ジョンソンは68%に低下したことを示している。

プレスリリースの中で、モデルナは「わたしたちの目標は初めから、世界中のできるだけ多くの人々を守る役に立つことです。これまでに世界全体で2億5000万人以上の人々がモデルナのCOVID-19のワクチンを打っています。ただ、多くの地域でワクチンへのアクセスが困難な状況が続いていることは、わたしたちも認識しています。低所得国がわたしたちのワクチンにアクセスできるよう、引き続き、包括的かつ常に進化する戦略の実行に集中していきます」とコメントした。

ニューヨーク・タイムズによると、同社はワクチンをできるだけ多く作ろうとしているものの、「生産能力は限られていて」作った分はこれまでに注文を受けた国へ出荷されていると同社幹部が話したという。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の元所長トム・フリーデン(Tom Frieden)氏は、モデルナが「投資への見返りを最大化する以外の責任は自分たちには一切ないかのように振舞っている」と同紙に語った。

モデルナはプレスリリースの中で、ワクチンへのアクセスを広げるための「5つの柱」を掲げている:

ワクチンの特許権を行使しない 5億回分のワクチンを提供するとした、2021年5月のワクチン共同購入の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」との合意 COVAXにワクチンを寄付する政府との協力 アフリカに最先端のmRNAワクチンの施設を作る(具体的な時期には言及せず) 2022年、低所得国に数十億回分のワクチンを追加で届けるための生産能力の拡大に向けた投資

ワクチンの接種率をめぐっては、経済的に豊かな国と貧しい国との間に格差がある。世界の人口の46%以上がCOVID-19のワクチンを少なくとも1回接種している一方で、その配分は平等ではなく、低所得国で少なくとも1回接種している人の割合はわずか2.5%だ。

アラブ首長国連邦(UAE)やポルトガル、シンガポールといった国では人口の80%以上がワクチン接種を完了していて、その接種率の高さで世界をリードしている。一方、南スーダンやウガンダ、エチオピアといった国では、ワクチン接種を完了しているのは人口の1%以下だ。

Insiderはモデルナにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

[原文:Moderna's COVID-19 vaccine is extremely helpful at preventing severe COVID-19 but it's hard to come by in the planet's poorer countries]

(翻訳、編集:山口佳美)

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