Tポイント、会員情報を広告会社提供の“気味悪さ” あらゆる買い物履歴、年収、住所…

Business Journal / 2014年12月17日 6時0分

写真

 12月3日、カルチュア・コンビニエンス・クラブの100%子会社で、Tポイント会員データを取り扱うCCCマーケティングと、広告配信サービス会社のマイクロアドは業務提携を発表しました。これによりマイクロアドは、ネット広告のターゲティング(掲出先指定)において、Tポイント会員の購入履歴データを利用することが可能になります。

 購入履歴データを元にすると、以下のようなターゲットを選定できます。

・コーヒーを嗜好している30代ビジネスマン
・自動車を所有または利用している40代男性
・化粧品に興味があり、高価格な商品に関心が高い20代女性

 これだけではありません。例えば、ドラッグストアでの購入履歴から「コンタクトレンズの利用者」であることがわかります。書籍購入履歴やDVDのレンタル作品履歴から「特定作品のファン」であることも判明します。ペット用品の購入履歴から「飼っているペットとその月齢」まで把握できますし、旅行ガイド・旅行関連グッズの購入履歴から「旅行予定者」を割り出し、広告を流すこともできるのです。

●ビッグデータのネット広告活用進む

 従来のネット広告の多くの業者は、ユーザーのサイト訪問履歴をもとに、年齢や性別、趣味、嗜好などのおおまかなターゲティング機能を広告主に提供していました。

 しかし、Tポイント会員登録の際に提供する属性情報の「年齢、性別、世帯年収、住所、同居子どもの年代、職業」とマイクロアドが持つユーザーのサイト訪問履歴に、Tポイント利用者の購買データを掛け合わせることで、より繊細で正確な広告のターゲティングが可能になるのです。

 例えば、「東京都目黒区の中古マンションを探している、自動車を所有する3人世帯で年収800万円以上」などの指定も可能になります。

 また逆に、ネット上のバナー掲出がどのような実売につながったかを見ていくことも可能になります。特定の地域のユーザーに大量の広告を露出し、地元ドラッグストアでの売り上げがどう変化するかなどのテストマーケティングを通して、ネット広告が実売にもたらす効果を測っていくことも可能です。

 ここまで書くと、自分の情報がすべてダダ漏れになっているような気味の悪さを感じます。しかし、広告主は、広告を見ているユーザーが誰かを知ることはできません。個人を特定する情報は、広告主には提供されないからです。つまり自分が誰かは知られていないが、それ以外の情報はほとんど知られている、という不思議な状況がここにあります。

 個人のビッグデータとネット広告の連携は、今回の件に限らず今後どんどん進化していくでしょう。ユーザーにとって関連性の高い情報が広告として流れてくるほうが、ユーザーとしてもストレスが少ないのではないでしょうか。ネット広告初期の、自分とまったく関係ない広告ばかりが表示されていた頃に比べれば、広告主にとってもユーザーにとってもメリットがあるといえます。

 みなさんはこのネット広告の状況を、どう感じますか?
(文=黒沼透@torukuronuma/アクトゼロ)

ビジネスジャーナル

トピックスRSS

ランキング