年金保険料払うくらいなら貯金のほうが断然マシ、と書いたら厚労省から呼び出された

Business Journal / 2019年6月29日 19時30分

 ようするに、厚生年金の場合は事実上、年金保険料の納付から逃れられないのである。となれば、「厚生年金」から「国民年金」に切り替える道を模索すればいいことになる。例えば、昨今の不景気で厚生年金保険料の支払いにすら苦慮しているような零細企業の場合、法人の従業員数をゼロにして“ペーパーカンパニー”化し、それまでの「給与」を、「個人事業者への支払い」の形に改めるのである。これで厚生年金の対象者はいなくなり、個人事業者となった“元・従業員”らは、国民年金の対象となる。こうなれば、たとえ支払わなくても「罰則」はない【注:現在は罰則がある】。

 また、個人事業者たちには、全額所得控除の対象となる「小規模企業共済」という制度も用意されている。生命保険会社の個人年金が上限5万円の控除しかされないのに対し、これは最大84万円までの控除が可能。“掛け捨て”となるリスクもない。厚生年金よりよっぽどお得な運用方法と言えよう。

 最後に、一言付け加えておく。そもそも、こんなことを考えなければならないような事態を招いたのは、公的年金の制度を事実上の崩壊へと追いやった「厚生官僚」たちなのだ。彼らには猛省を促したい。今回の「未納のススメ」に対し、彼らは「罰則の強化」で対抗してくるかもしれない。しかし、そんなことをしてみたところで、年金制度の抱える問題点を、さらに多くの国民の間に知らしめ、年金制度への反発を広めていくだけの話である。

 それに、このまま「不公平年金」の問題を放っておけば、コトは年金だけの話では収まらなくなる恐れもある。若者らが高齢者らに対して抱く“被搾取”感覚は、年金制度を土台で支えてきた「相互扶助」の意識を薄れさせ、最悪の場合、高齢者を狙った窃盗や強盗事件が後を絶たなくなるかもしれない。世が極端に振れれば、治安の悪化さえ危惧されよう。高齢者も、若者に怯えて暮らすことを悲しく思うことだろう。

 真の「年金改革」を達成させることは、未来の日本を救うことにもつながる。これ以上、問題を先送りすることはもう許されない。

※以上、再掲載ここまで。

厚労省・年金局長激白

 この記事が出た直後、厚労省の年金局長・T氏(当時)が「会いたい」と面談を申し入れてきた。「現場が強い危惧の念を抱いている」のだという。もちろん、取材としてお受けすることにした。年金局長への単独取材は大変異例のことだった。果たして、下々が抱く年金制度への「不信」や「不満感」は解消されるのか――。

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