電話対応、新入社員の恐怖の難関に…上司の叱責は逆効果、そもそも固定電話の経験なし

Business Journal / 2019年7月28日 9時10分

写真

 4月に新入社員が入社してから3カ月以上が過ぎた。企業によって方針は異なるが、新入社員研修の期間を経て社会人としての心得を学んだ新人たちは各部署に配属され、それぞれの業務をこなしている頃だろう。そんな新人が最初に任される業務といえば、いわゆる「電話番」だ。しかし、近年では、ある理由から電話対応に苦心する新入社員が増えているという。

新人が「受話器を取れない」理由

 企業の社員研修プログラムで講師を務める、NPO法人日本サービスマナー協会の森麻紀氏は「3~4年ほど前から、新入社員の電話への苦手意識が強くなっている」と話す。

「もちろん、昔からビジネスシーンの電話対応が苦手という新入社員はいました。ただ、近年は『固定電話の使い方がわからない』『電話に出るのが怖い』という新入社員が増えているという特徴があります」(同)

 社会人になるまで日常的に固定電話に触れたことがないという生活環境が、電話の苦手意識につながっているという。その原因として考えられるのは、当然ながら「ケータイ・スマホの普及」だ。

「かつては各家庭に固定電話があり、子どもの頃から“わからない相手”が家族の“誰か”にかけてきた電話を取る機会がありました。そのため、電話対応は新人でもできる仕事、と認識されています。しかし、携帯電話が普及した後の世代のなかには、固定電話がない環境で育ったという人も少なくない。彼らにとっての電話はケータイなので、相手の番号が表示されて相手がわかった上で出るもの、という意識が強いのです。そのため、電話業務を任されても『知らない相手からの電話が怖い』と感じ、なかなか受話器が取れない……と悩んでしまう人が増えています(同)

 また、ケータイやスマートフォンは親しい人との連絡手段であるため、最低限の敬語を使い慣れていないことも特徴だ。森氏の研修に参加した新入社員のなかにも、ビジネスシーンではふさわしくない「もしもし」や「はい」を第一声で発してしまったり、逆に慇懃無礼な「二重敬語」を使ってしまったりするケースも少なくないという。

「若者は固定電話の使い方にも特徴があります。固定電話ならではの『保留ボタン』や『内線・外線』などの機能を知らないため、保留せずにほかの社員に電話を取り次いでしまった、というエピソードを耳にしたことがあります。その場合は、電話の機能から学ぶ必要がありますね」(同)

 それでも、新入社員が「電話番」を担うことで、対外的な対応のイロハを学ぶことができる。苦手意識だけで電話対応を拒否するのは考えものだという。

上司世代にも意外な注意点が

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング