セブン、トップの“驕り”…屈辱のセブンペイ撤退で客数減加速か、鈴木敏文不在で問題続出

Business Journal / 2019年9月2日 5時50分

 近年はヒット商品・サービスを生み出せていないことも気がかりだ。コンビニATMの先駆けとなったセブン銀行や、年間10億杯以上を販売するいれたてコーヒー「セブンカフェ」、発売わずか4カ月で1500万個を販売した「金の食パン」と比類するものが見当たらない。

 これらヒット商品をトップの立場から手がけてきた鈴木敏文氏は、歯がゆい思いをしているのではないか。グループ会長だった同氏は社内クーデターで失脚し、16年に会長の座を追われた。代わって井阪隆一氏が社長に昇格して、商品開発の陣頭指揮を執ってきた。だが、井阪体制になってからはヒット商品が生まれていない。それどころか問題が頻発している。「鈴木氏がいれば……」との声も関係者から漏れる。

怠慢な経営陣、業界トップの驕りか

 問題といえば、セブンペイのほかに、24時間営業の是非をめぐる騒動がある。今年2月に東大阪市のセブン-イレブン加盟店のオーナーが本部の同意を得られないまま時短営業を強行し、本部と対立。これが発端となり、営業時間の短縮や長時間労働の是正を求める声が強まった。

 セブンではオフィス内や駅構内など一部を除いて24時間営業を原則としてきた。消費者 の利便性を高めるほか、終日営業を前提とした生産体制や物流網を構築してきたためだ。だが、深夜帯の需要減退や人手不足を背景に、営業時間の見直し機運が高まっている。

こうした状況に国も動き出した。経済産業省はセブンを含む大手各社に加盟店の経営環境を改善する行動計画をつくるよう求めた。経産省が昨年12月から今年3月にかけてコンビニ8社の加盟店オーナーを対象に実施した調査では、従業員の不足を訴える声が6割、フランチャイズ加盟に「満足していない」との回答が4割を占めた。14年度の調査と比べて悪化傾向がみられた。こうした状況を受け、経産省がコンビニ各社に異例の要請を行うに至った。

 公正取引委員会も動き始めた。コンビニ本部とオーナーの関係の実態を把握するための調査を検討しているという。双方にアンケートを実施し回答によっては、独占禁止法に基づき審査することも視野に入れる。公取委は24時間営業について、オーナーが見直しを求めて本部が一方的に拒んでオーナーに不利益を与えた場合、独禁法違反の可能性が排除できないとの見解を示している。

 こうした24時間営業をめぐる問題は、セブンに限った話ではない。ファミマやローソンなどを含めたコンビニ業界全体に共通する問題だ。しかし、世間の多くはこの問題に対する矛先をセブンに向けている。東大阪市のセブン加盟店が問題の発端となっていることや、セブンが業界最大手で批判を受けやすい立場にあるのは間違いないが、セブンの対応のまずさも批判を大きくしているといえる。

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