大塚家具、キャッシュフロー赤字が危険水準…お家騒動→中価格路線失敗で「高級」に逆戻り

Business Journal / 2019年9月9日 5時50分

 大塚家具は深刻な販売不振が続いているが、元凶はお家騒動によるブランド価値の低下だ。それにより大塚家具を敬遠する人が増えた。そこで、久美子社長は自らが発起人となって、家具の業界団体「『スローファニチャー』の会」を設立。その後、久美子氏は勝久氏を訪ね、同団体の名誉会長への就任を要請した。お家騒動以来4年ぶりの再会で、親子和解への機運が高まった。和解を演出することで、低下したブランド価値を再び高めたい思惑があったのだろう。

 だが、勝久氏は「団体の目的について十分な説明がない」として要請を断り、和解には至らなかった。ブランド価値の回復もままならならず、むしろ、和解失敗でさらなるブランド 価値の低下を招いた感さえある。

 大塚家具は、販売不振から脱却するメドは立っていない。さらに、現金枯渇懸念が払拭できていないのも悩みのタネだ。6月末時点の現預金は31億円で、一時期よりは若干改善したが、100億円以上あった頃と比べると心もとない。また、19年1~6月期の営業キャッシュフロー(CF)はマイナス29億円と、前年同期から約9億円マイナス幅が拡大した。商品を売るなどの営業活動で現金を稼ぐ力の衰えが鮮明となっている。営業CFのマイナスは、定期預金の払い戻しや株式の発行などでなんとか補っているが、それも限界がある。

 大塚家具は、販売不振からの脱却が急務だ。筆者は「父娘和解」が一番の近道だと思っているが、なにかしらの抜本的な対策を講じることが求められている。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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