大手銀行のATM激減で進行する“ずっと硬貨が下ろせない”問題が深刻化

Business Journal / 2019年10月4日 6時15分

 今でこそ、大手銀行の自行ATMでは1円単位の入出金ができる(出張所などではできないものもある)。しかし、あおぞら銀行や新生銀行の顧客は、それがもうできなくなった。筆者は新生銀行の口座があり、提携しているゆうちょ銀行ATMではもしや硬貨が扱えるのではと期待して下ろしに行ってみたが、やはりダメだった。

 先に述べた三菱UFJ銀行と三井住友銀行の相互ATMも同じだ。お互いのATMでは相手方の通帳・硬貨は「ご利用いただけません」と、ホームページにはっきり書いてある。

“休眠硬貨”が大量発生か

 たかが1円、10円と笑ってはいけない。自分のお金なのに決して下ろせないお金があるという状況は正常とはいえない。自行ATMを廃止してコンビニATMに置き換えの動きは進んでいく。すると、今は普通に下ろせる1円単位の預金が1000円単位でないと受け付けられなくなるのだ。

 19年より発生している「休眠預金」を思い出してほしい。09年1月以降に10年間出し入れ等のない預貯金は「休眠預金等」として扱われることになった。いったんそうなると、「休眠預金等活用法」の定めにより預金保険機構に移管され、民間公益活動の促進に活用されることになる。

 もし、ずっと使っていない口座に数百円が残ったまま忘れていたとして、休眠預金になりそうだからとあわてても、ATMが対応していなければその残金は引き出せないことになる。この先、人員削減で銀行の支店がどんどん減り、自行ATMまで廃止されていけば、こうした「休眠硬貨」がどんどん発生することにならないか、と危惧するのだ。

 なお、いったん休眠預金化しても申し出をすれば取り戻すことはできる。しかし、数百円を取り戻し、またそれを下ろすためにいちいち手続きを取るかといえば、あきらめてしまう人も多いのではないだろうか。

ネット銀行の預金硬貨を下ろす方法

 現在でも、ネット銀行の預金を中心に、この「硬貨は下ろせません」問題は発生している。では、実際にそれを下ろしたいと思ったらどうすればいいのか。

 ひとつは、硬貨扱いのある自行ATMを持つ銀行の自分の口座に振り込む方法。給与口座が大手銀行という人は多いだろうから、現在のところ、これが一番有効だ。たとえば、セブン銀行に1621円の残高がある人は、三菱UFJ銀行の自分の口座に621円を振り込んで、三菱の自前ATMからそれを下ろすというやり方だ。

 また、逆に他行から差額を振り込んで残高が1000円単位になるようにする手もなくはない。ただし、どちらも振込手数料は発生するので、そこは注意しよう。一定回数振込手数料がかからない銀行をキープしておくのがベターだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング