SMAPと能年玲奈を苦しめる芸能界の悪しき慣行…声優はなぜ“移籍フリー”なのか?

Business Journal / 2019年10月7日 19時0分

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 2019年6月に発覚した“闇営業問題”をきっかけに、所属芸人との契約の仕方について見直しが開始されたという吉本興業。なかでも現在注目を集めているのが、8月8日に導入が発表され、この10月1日に極楽とんぼの加藤浩次が最初の契約者となったことでも注目を集めた「専属エージェント契約」だ。今後は、従来の「専属マネジメント契約」と、この「専属エージェント契約」のどちらかを選択することができるようになるという。

 これまでの「専属マネジメント契約」とは異なり、「専属エージェント契約」では芸人が自らマネジメントを行い、吉本興業は、芸人に仕事を依頼してくるクライアントとの交渉を担当。実際に仕事が成立した場合、クライアントは芸人サイドに直接ギャランティを支払い、そこから一定のパーセンテージの額が報酬として吉本興業側にに入るというシステムだ。

 この契約形態によって、芸人は吉本興業を通さない仕事をすることも可能となり、また芸人が吉本興業に対して「エージェントとして使えない」などと判断した場合は、別のエージェントに依頼することも可能となる。つまり芸人は、自分にとってより条件のいいエージェントと契約を結ぶことができるようになるのだ。

 一方で7月17日には、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対して「注意」をしたことをNHKが報道し、話題となった。この報道によれば、ジャニーズ事務所は、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の元SMAPの3人を番組に出演させないようにテレビ局に対して圧力をかけた疑いがあるとのことで、公取委が調査に入ったという。ただしジャニーズ事務所は、その事実を否定している。

元SMAPの3人や能年玲奈という“典型例”

 芸能界では、芸能プロを退社し独立したタレントや、別のプロダクションに移籍したタレントに対し、一定期間の“休業”を強いる慣行が一部に存在する。また、前所属プロが、自社をトラブル含みで退社したタレントに関し、タレントとしての仕事ができないようテレビ局や出版社に対してなんらかの圧力をかけたりや妨害工作を行ったりすることもあることは、しばしば聞かれる話だ。一部の報道が事実だとすれば、上記の元SMAPの3人や、2016年6月にレプロエンタテインメントを退社したのん(能年玲奈)の事例などは、その典型例であろう。

 そうした慣行がタレントの自由な独立や移籍を難しくしているのだとすれば、商取引としては明らかに問題であり、なればこそそこに公正取引委員会が踏み込んだ、というわけだ。これを受けて、これまで大手を中心に芸能プロが“アタリマエのこと”として展開してきたそうした独立・移籍阻止のための妨害工作が難しくなるのではないかとの声も聞かれる。

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