惨殺された女性芸能人たち…元アイドル、現役高校生タレント…ストーカー男たちの凶行

Business Journal / 2020年7月23日 18時0分

 同番組終了後は、NHKのクイズ番組『連想ゲーム』に1年間レギュラー出演。その後も、テレビを中心に多くの作品に出演していた菊だったが、1975年4月、新宿コマ劇場での水前寺清子主演舞台公演「姉ちゃん仁義」出演期間中に、まさかの最期を迎えた。

 4月29日午前3時頃、自宅で、別れ話がもつれていた交際相手(俳優)に電話機のコードで首を締められ殺されたのである。24歳であった。加害者は犯行後に自殺未遂を図るが死にきれず、その後、警察に逮捕された。

作詞家転向の元アイドルが惨殺された

 1967年に『レ・ガールズ』(日本テレビ系)という音楽バラエティ番組が放送スタートした。これは、西野バレエ団の精鋭メンバー5人で結成されたグループ「レ・ガールズ」の冠番組だった。5人は人気者となり、その後、映画『ミニミニ突撃隊』(1968年)、テレビドラマ『フラワーアクション009ノ1』(1969年・フジテレビ系)といった作品にも主演するなどしている。

 若くて、容姿端麗で、歌とダンスがうまく、芝居もこなす5人組。それ以前に、日本の芸能界にこの手のグループは存在せず、彼女たちが、現在のさまざまなグループアイドルの源流だという見方もある。

 5人のうち、由美かおる、金井克子、奈美悦子は、その後も芸能界で長く活躍することになるが、最年少メンバーの江美早苗は、若くして悲劇的な最期を迎えている。

 ソロとしても、『新婚さんいらっしゃい!』(テレビ朝日系)の初代司会者を務め、映画『呪いの館 血を吸う眼』(1971年)のヒロインを演じるなど順調な芸能活動を送っていた江美だが、21歳で引退。やがて、「中里綴」というペンネームで、作詞家に転向する。

 こちらの活動も成功し、1970年代アイドルの南沙織から始まり、1980年代には堀ちえみ、中森明菜などに詞を提供していた。また、「神田エミ」という名義で、少年隊のミュージカルのための楽曲に詞を書いたこともあった。

 そんな彼女を、突然、不幸が襲う。1988年3月5日、自宅マンションに侵入した男に、登山ナイフなどで全身を20箇所以上めった刺しにされ、36歳の若さで亡くなってしまうのだ。作詞家としても、まだまだこれからという時期であった。加害者は、以前からつきまとい行為を繰り返していた元配偶者だと報道された。

2013年にはタレント活動中の18歳が

 このほか、2013年10月には、東京都三鷹市で芸能プロダクションに所属しタレント活動をしていた10代の女性が、リベンジポルノをネット上にばらまく等のストーカー行為を繰り返していた元恋人の男に刃物で首を斬りつけられ、18歳で他界するという悲劇もあった。この事件は、のちのいわゆる「リベンジポルノ被害防止法」成立のきっかけになるほど、当時社会的な関心を集めた。
 
 以上3例はいずれも、一度は恋愛関係になった相手によるストーカー的な行為がエスカレートしたパターンである。それぞれの加害者に、それぞれの複雑な感情があったのだろう。だが、相手が芸能人であろうとなかろうと、人の命を奪う行為は決して許されるものではないのである。

【敬称略】

(文=峯岸あゆみ)

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