ファミマ、伊藤忠商事“ほぼ完全子会社”化の真の理由…セブンに遠く及ばない“稼ぐ力”

Business Journal / 2020年7月25日 6時10分

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 ファミリーマートが伊藤忠商事の、ほぼ完全子会社になることが発表された。伊藤忠が5800億円を投じてTOB(株式公開買い付け)を実施する。完全子会社化後に伊藤忠はファミマ株式の4.9%分を全国農業協同組合連合会(JA全農)と農林中央金庫に譲渡する。ファミマを上場廃止にして経営の意思決定を迅速化するほか、ファミマに対する伊藤忠の関与を強め、新型コロナウイルスを機に不振にあえぐファミマのてこ入れを図る。

 コンビニエンスストア大手3社において、ファミマの失速が際立っている。コロナ禍において、ファミマの既存店売上高は競合と比べて大きく落ち込んでいる。ファミマは3月が前年同月比7.6%減、4月が14.8%減、5月が11%減、6月が8.2%減だった。一方、セブン-イレブン・ジャパンは3月が3.2%減、4月が5%減、5月が5.6%減、6月が1.0%増。ローソンは3月が5.2%減、4月が11.5%減、5月が10.2%減、6月が5.8%減。ファミマの落ち込みが際立っている。

 ファミマの落ち込みが大きいのは、都心部の店舗が多いためだ。外出自粛や在宅勤務の広がりなどで都心部の人口が減ったことが影響し、ファミマの2020年3~5月期連結決算は厳しいものとなった。売上高にあたる営業収益は前年同期比15.9%減の1117億円、純利益は71.5%減の57億円だった。大幅な減収減益だ。

 新型コロナの影響でファミマは業績が大きく悪化したわけだが、新型コロナの終息は見通しがつかない状況で、長期化すれば深刻な状況に陥りかねない。こうした懸念があり、上場廃止とほぼ完全子会社化により、伊藤忠が持つ経営資源をファミマに迅速かつ効率的に提供できる態勢を整える。それによりファミマの競争力を高め、業績回復を図りたい考えだ。

 これまで大手コンビニは積極的な規模拡大策により成長を果たしてきた。ファミマはM&A(合併・買収)を活用して規模を拡大。09年に「am/pm」のエーエム・ピーエム・ジャパンと、16年に「サークルK」「サンクス」のサークルKサンクスを傘下に収めるユニーグループ・ホールディングスと経営統合している。これによりファミマブランドの国内店舗数は1万8200店に達し、当時2位だったローソンを抜き去った。現在は少し減って1万6600店となっている。なお、セブンは2万900店、ローソンは1万4500店を展開している。

ファミマの“稼ぐ力”が落ちた理由

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