住宅市場、活況で“取得競争”過熱…新築マンションや中古一戸建てはコロナ前“超え”

Business Journal / 2020年9月26日 5時40分

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「ピンチはチャンス」という言葉があります。マイホームの取得にとっては、現在の状態がまさにそれに当てはまるのかもしれません。コロナ禍で先行き不透明感が強く、多くの人がマイホームの取得をためらっていますが、実際にはいまこそ買い時と、マイホーム取得に動いている人が多いのです。

発売戸数は7月には前年同月比でプラスに

 2020年4月に緊急事態宣言が発出され、5月に解除されるまで、多くの企業が自主的に営業活動を自粛しました。住宅業界も例外ではありません。新築マンションの発売を停止・延期し、モデルハウスを閉鎖しました。住宅メーカーも営業所を休業、住宅展示場を閉鎖しましたし、中古住宅などを扱う仲介会社の多くも営業を自粛しました。

 その結果、図表1にあるように首都圏の新築マンション発売戸数は20年5月には月間発売戸数が393戸までダウンし、過去最低を記録しました。これは、近畿圏も同様で、5月には214戸まで減少しています。

 しかし、緊急事態宣言が解除され、コロナ対策と経済活動の両立が叫ばれるようになってから、発売戸数は急速に回復しました。近畿圏では6月に1407戸と、1000戸台を回復し、7月には首都圏の発売戸数は2083戸と前年同月比で11カ月ぶりの増加に転じたのです。8月はお盆休みなどもあったため、多少減少しましたが、それでも1669戸になっています。

6000万円台でも月間契約率は60%台を維持

 しかも、価格は6000万円台の高い水準を維持しています。コロナ禍で売りにくいからと、価格を下げるのではなく、年初来の高い水準が続いているのです。首都圏の場合、20年に入ってから一貫して6000万円台前半を維持しています。コロナ禍以前の19年より一段と高い水準を維持し続けているのです。

 それでも、首都圏の月間契約率は図表2にあるように60%台を確保しています。月間契約率というのは、発売された月中に発売された物件のうち何%が売れたかを示しています。一般には70%が好不調のボーダーラインといわれますが、首都圏ではこのところその70%を超えるか、それに近い60%台の水準を維持しています。図表2にあるように19年の後半は70%よりかなり低い月が多く、なかには、40%台、50%台の月もありました。それに比べれば、コロナ禍でもかなり売れているといっていいのではないでしょうか。

 コロナ禍で先行きが見えにくいなかでも、多くの人が6000万円台という高額の物件を買っているのです。日本人のたくましさを感じますが、これは何も新築マンションだけに限りません。中古マンションにも活気が戻りつつあります。

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