家計が苦しいなら「生命保険・医療保険」解約を検討しなさい…“保障過多”の例多数

Business Journal / 2020年10月6日 5時45分

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「保障(保険)は必要な時期に必要な保障を得る」

 家計を襲う収入減の嵐は長期化の様相を呈していることから、家計の見直しは急務といえそうです。家計の見直しといえば「節約」がまず頭に浮かび、水道光熱費や外食を含む食費あたりが削減の対象になるはずです。ただ、これらの費用を見直しても支出が大幅に減少する家計は少ないようで、さらなる削減が必要なケースが多いように感じられます。

 削減効果が高いのは一時的な費用よりも継続的に発生する費用。これまで幾度も見直しの対象になってきた生命保険料もその1つ。家計相談の現場からの視点では、相変わらず多額の保険料を払っている家計が多いからです。多額の保険料、言い換えれば「保障過多」になっている家計がいかに多いことか……。

 保険、ここでは「保障」と言い換えますが「保障は必要な時期に必要な保障を得ればよい」というのが基本であることを忘れてはなりません。見直しの際、筆者は「自動車保険」にたとえるのですが、車を運転する場合、事故のリスクを考え自動車保険に加入しますが、自動車を運転しなくなれば事故のリスクはなくなることから、自動車保険をやめるはずです。

 同じように生命保険も考えるのです。万が一亡くなった場合、経済的に困る家族がいるから死亡保障を得る、困る人がいなければ死亡保障は不要。大病やケガをした場合、多額の治療費を払うのは厳しいから医療保険に加入する、金融資産などで概ねカバーできるから医療保険も不要と考えれば良いわけです。

意外に医療費はかからない?

 加えて医療保険の要・不要を考える時には、「高額療養費制度」や勤務先の「健康保険組合」の保障も考慮する必要があります。高額療養費制度は、保険適用の治療行為であれば、1月(同じ月の1日~末日)に支払う医療費が自己負担額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。健康保険組合にも同様の制度があり、ある企業では1月の医療費の上限は2~3万円というケースもありました。健康保険組合は勤務先によりますが、少なくとも高額療養費制度は誰もが利用できる制度ですから、いわれるほど医療費はかからないのです。

 また医療保険を見直す際には、自分や家族がどのような治療行為を受けたいのかを考えるべきです。医療費には「かかる医療費」と「かける医療費」があるからです。かかる医療費は、誰もが診療行為を受けた場合に負担する窓口費用。現役世代なら通常は3割負担になります。この費用はどこの病院でも、保険適用のどの治療行為でも変わることはありません。一方、かける医療費は、保険適用外の治療を受けたい、入院時は個室に入りたいなど、保険外の治療などを受ける際にかかる費用です。このかける医療費の有無で、医療費は雲泥の差があるのです。

 さらに人は歳を重ねるほど健康に気を使うようになるはずです。健康でいるために体に良いものを食べよう、運動しようなどとお金をかける一方、多額の保険料を払うのは、お金の使い方として矛盾していると思われてなりません。ちなみに、筆者は約15年前に医療保険はやめてしまいました。

(文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー)

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