乾汽船を異常なほど執拗に攻撃する“正体不明の投資ファンド”…狙われる不動産リッチ企業

Business Journal / 2020年10月30日 6時0分

 会社側は昨年11月4日に開催された臨時株主総会には「買収防衛策の廃止」以外の(1)から(4)までの議案を上程し、アルファレオHD以外の多くの株主の賛同を得て、いずれも否決された。

 しかし、それもつかの間、アルファレオHDは攻撃の手を緩めない。同年12月3日には、買収防衛策廃止の議案を株主総会に付議しなかったことを理由に、乾康之取締役の解任請求訴訟を提起。さらに今年3月6日には、買収防衛策の廃止を議案とする株主総会が裁判所により招集許可決定された。

 5月7日を開催日として、アルファレオHDによって臨時株主総会が招集されたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に、総会の場に出席できる株主数をアルファレオHD自身を含めて3名のみに限定し、さらにアルファレオHD以外で出席できる2名については抽選で選ぶといった強硬手段に打って出た。つまり、会社側に賛同する委任状を持参する株主が実質的に総会に出席できない可能性が極めて高くなるというものだ。

 これに対して、乾汽船の監査役は4月24日、アルファレオHDが行おうとしている決議方法に法令違反または著しい不公正があり、かつ、それにより乾汽船に著しい損害が生ずるおそれがあるとして、臨時株主総会開催禁止の仮処分を申し立てた。

 最終的には裁判所から示された和解案でアルファレオHDと和解。5月7日にはアルファレオHDが招集し議長を務めるかたちで臨時株主総会が開かれ、「会社防衛策の廃止」が付議された。この会場で、冒頭で触れた動画が出席株主向けに放映され、アルファレオHDは現経営陣に対する徹底批判を展開した。しかしながら、これほどまで工作をしながら、株主の過半数の賛成が得られず「買収防衛策廃止」の議案は否決された。

乾康之社長を批判する動画を公開

 ここで買収防衛策に対する株主の意思が明確になったはずだが、アルファレオHDはこれに飽き足らず、攻勢はさらに勢いを増す。総会翌日の5月8日には動画がYouTubeで公開された。

 この動画のなかでは、次のように乾康之社長を徹底的に批判した。

「乾康之が私物化のために不適切な会計処理をやっているのではないかという疑念を持つにいたった」

「乾康之を含む乾汽船の取締役が買収防衛策を臨時株主総会に付議しなかったことは違法であることが裁判所によって確認されたのです。また乾汽船はアルファレオが株主権を乱用していると主張しましたが、東京地裁はこの主張を排斥しました」

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