就職率90%超…変貌する女子大、人気復活の理由 就職に強い女子大3選

Business Journal / 2020年12月30日 6時15分

 筆者は就職活動をしていた際に、面接で「どうして一般職ではなく総合職を希望しているのか」と頻繁に聞かれた記憶がある。そんなに珍しいことなのかと不思議に感じていたが、石渡氏によると、それもまた女子大に対して従来の固定観念が残っているからだという。女子大から総合職就職を目指したいのであれば、自分の軸をしっかりと持つ必要がありそうだ。

 では、どんなキャリアプラン、どんな学びを理想としている高校生に女子大はマッチするのだろうか。

「学びたい分野を扱う学部がその女子大にあるのならば、候補に入れていいでしょう。なおかつ、総合職としてある程度長い期間働くという前提で、総合職就職を応援するようなキャリア指導に力を入れている女子大を選ぶといいかもしれませんね」(石渡氏)

大学ジャーナリストが選ぶ“コスパ抜群女子大”

 そんななかでも特にコスパがいいといえる女子大はどこなのだろうか。石渡氏にイチオシの3大学を挙げていただこう。

「まず昭和女子大。300万部以上売れた『女性の品格』の著者である坂東眞理子さんが現在理事長・総長を務める昭和女子大は、近年総合職採用を強く意識したキャリア指導に転換しています。

 次に清泉女子大。品川にある小規模な女子大ですが、スペイン語関連の学科や地球市民学科というグローバル学科を持っており、グローバル関連の商社やメーカーがここにピンポイントで求人を出していることもあります。世界に視野を向けた働き方がしたい女性にとってはコスパがいいでしょう。

 最後は津田塾大学。女子大のなかでは難易度の高い大学ですが、総合職採用を意識した学部を新設しており、実際に高い就職率にもつながっているようですね」(石渡氏)

 一部では女子大はそう遠くない将来、消滅するのではないかと囁かれることもあるが、石渡氏は「案外長くこの穴場的ポジションであり続けるだろう」と見ているそうだ。

「女子大の伝統校であれば一度は共学化を検討しているはずですが、だいたい検討するだけで話はたち消えになってきているんです。その理由のひとつは、共学化の話が出た途端、卒業生たちが猛反発するから。卒業生と揉めても、大学からすれば得することなんてないですからね。

 そしてもうひとつは女子大が共学化して成功した例よりは、うまくいかなかった例のほうが圧倒的に多いから。男子学生も入学してくれば学生は2倍になるだろうと皮算用していたところ、女子だけだから進学しようとしていたのに共学になるなら意味がない、と思う受験生や親御さんも多いようで、共学になって人気がガタっと落ちてしまうというケースは多々ありました。

 ですからヘタに共学化せず、女子大として生き残りを図ろうと考える大学のほうが多いため、政府の政策転換などで女子大の存在を社会的に許さなくしていくなどの大きな変化がない限り、生き残っていくでしょう」(石渡氏)

 女子大の教育は、時代とともに流動的に変化している。これまでなんとなく女子大を志望校に入れていなかった高校生やその保護者の方々も、一度目を向けてみてもいいのかもしれない。

(取材・文=福永全体/A4studio)

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