一人勝ちココイチの秘密…ルーはハウス、値下げなし、独特FC

Business Journal / 2012年12月29日 7時5分

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 今に始まったことではないが、牛丼チェーンは価格の上げ下げなど価格政策のダッチロール現象を繰り返している。吉野家が火をつけた「250円戦争」は、高単価メニューへの誘い水になるのか、それとも250円メニューに売り上げが集中して、客単価を下げてしまうのか。

 こうした懸念をよそに、カレーチェーンでは「カレーハウスCoco壱番屋」(ココイチ)が、ライバル不在の一人勝ち状態を続けている。

 ココイチの店舗数は11月末で1204店(国内)に達するが、他のチェーンを見ると、2番手の「ゴーゴーカレー」と「福島上等カレー」がそれぞれ約50店を展開している程度にすぎない。差が開きすぎて、比較のしようがないのが現状だ。

 ココイチは業績も堅調だ。ココイチを運営する壱番屋の発表によると、11月の既存店売上高は前年比1.0%増。客数は、前年に比べ土曜日が1日少なかったことなどから前年比1.1%減となったが、客単価は2.1%増となった。「当月から販売を開始したチキンスープカレー(880円)が好調であったことに加え、トッピングの出数が引き続き堅調であった」(同社IR)という。

 壱番屋の業績は、2012年5月期、売上高が前期比2.9%増の397億9600万円、営業利益は食材仕入価格の上昇を受けて、2.5%減の42億2000万円となったが、純利益は特別損失の減少などで7.5%増の22億3400万円と過去最高を記録した。13年度の売上高は、2.3%増の407億円を見込んでいる。

●ルーはハウス食品から調達

 ココイチの強さを支えているのは、まずはハウス食品との関係である。カレーチェーン経営のポイントのひとつは、ルーの安定調達力だが、ココイチはルー製造で国内最大手のハウス食品から調達している。ハウス食品は壱番屋の株式を約19%所有、持株比率で第2位の大株主で、壱番屋を持分法適用関連会社としている。

 ココイチは海外8カ国にも計95店を出店しているが、海外現地法人はハウス食品との合弁が多く、「上海ハウスカレーココ壱番屋レストラン有限会社」「台湾カレーハウスレストラン株式会社」「韓国カレーハウス株式会社」はハウス食品の連結子会社、さらに「イチバンヤ USA Inc.」「壱番屋香港有限会社」は持分法適用関連会社である。

●値下げはしない

 ココイチの強さの秘訣として次に挙げられるのは、商品政策だ。ココイチの料金は決して安くない。都内のある店舗で従業員に確認したところ「客単価は800~850円」。最も安いのは「ポークカレー」で430円。だが、この従業員によると「ほとんどの客はトッピングを注文する」といい、これが客単価を押し上げているのだ。11月もトッピングの出数が好調であったことは、先に触れた通りだ。

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