初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…

Business Journal / 2013年1月16日 7時5分

 前置きが長くなりましたが、今回は2回に分けて、「ボーカロイドと初音ミク」について書かせていただきたいと思います。前編では、「ボーカロイド」初音ミクの定義とそれを実現する技術を、後編では「ボーカロイド」の「How to make(つくり方)」などを、関係者へのインタビュー内容と併せて、ご説明させていただきます。

●「ボーカロイド」の定義とは?

 さて、本稿で使用する用語の定義をしておきたいと思いますが、これが結構大変です。

まず、「ボーカロイド」とは、私が調べた限り、現在、以下の3つの意味で使われているようです。

(1)歌唱をつくるソフトウェア名(歌声をつくり出すことができる、ヤマハ株式会社が開発したパソコンソフトの名称)
(2)そのソフトウェアを使って創作された歌
(3)上記(2)の歌を歌うキャラクター

 これだけバラバラのものを、どうして「ボカロ」という言葉で、混乱なく併存できているのか不思議なのですが、本稿では、「(2)そのソフトウェアを使って創作された歌」
と暫定的に定義して使用します。

 次に、初音ミクです。初音ミクとは、クリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)ソフトウェアの製品名、およびキャラクターとしての名称です【註1】

 わかりにくいので、私なりに、エンジニアとしての定義を試みます。

初音ミクとは、

(1)コンピュータによって作成されたメロディを伴う音声と、
(2)コンピュータによって作成された人間のように動き踊る映像とからなる、
(3)「歌手」という設定のキャラクターで具現化される、マルチメディアのコンピュータ出力の一態様であって、
(4)コンピュータ等によって作成された音楽と併せて表現されるもの

と定義できると思います。

つまり、初音ミクとは、

(1)コンピュータがプログラムに基づいて行った演算結果を、
(2)マルチメディア(音声と映像)に変換して、
(3)デバイス(ディスプレイとスピーカ)にアウトプットしたもの

にすぎません。

 なお、この初音ミクと同じ態様のアウトプットとして、現在36のキャラクターが存在しています。初音ミク「鏡音リン・レン」「がくっぽいど」「巡音ルカ」など、12年12月の段階で私が確認した範囲で、36あります。(以下、初音ミクは、これらのキャラクターの総括名称として扱います)

 つまり「『初音ミク』とは、『映画』の一態様にすぎない」ーーこれで正しいはずです。

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