初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…

Business Journal / 2013年1月16日 7時5分

 動画音声技術とは、初音ミクを、ディスプレイ上に実体化して、歌手としての動き(振り付け、ダンス等)を与える技術です【註2】。

 映像技術は難しく、その中でも3D映像処理は難しく、さらにそれを動画とする技術はもっと難しく、可動部の種類が30以上もあり、おまけに服や髪の毛のある人間の3D動画作成の難しさは、想像を絶するものでした。

 25年前にもなりますが、私も大学の実験レポートの計算結果を、3次元表示させたい一心で、自宅のパソコンを使って計算をしたことがあります。難しくて複雑な変換方程式をそれなりに理解して、プログラミングし、計算結果を一時格納するために夜中に2時間おきに目覚ましをセットして、計算の途中結果の数値をプリンターで印刷しておく等、大変な苦労をした記憶があります。当然、それは線図だけの静止画であり、動画など考えも及ばないことでした。

 技術は進歩するものですが、その進歩の度合いは、あまりに衝撃的なものでした。今、私は「ミクミクダンス」という、3Dのコンピュータグラフィックスソフトウェアのデモ画面を見て呆然としています。

「ミクミクダンス」とは、樋口優さんによって作成され、無料配布されている3次元コンピュータグラフィックソフトウェアで、初音ミクを簡単な操作で描くことを可能としたものです。

「ミクミクダンス」の大きな特徴は、2つあると考えます。

 まず1つ目は、「ボーン(骨)処理」という技術。

 初音ミクの身体を構成する部分(長い髪の毛や、衣装などの動きも含む)を「ボーン」として、ボーンをつなげることで、初音ミクのポーズをつくるのです。初音ミクの映像を作るユーザは、このボーンを自由自在に動かして、そのポーズをつくります。

 要するに、パソコンを使って、「初音ミク人形」でポーズをつくることができる、と考えていただければ概ね正しいと思います。

 そして、ここが極めて重要ですが、あなたは初音ミクの絵を「一枚も描く必要がない」のです。「ボーンを動かすだけ」で、初音ミクの静止画像をいくつでもつくり出すことができるのです。ボーンとボーンの接合部(関節部)は、不合理な角度にならないようにあらかじめ制限されており、どのようにボーンを操作しても、「人間らしいポーズ」となるように配慮されています。

 おそらく、初音ミクの外観を創作するのに、「これ以上の操作方法は考えられない」であろうと思えるくらいの見事なインターフェースで、とても簡単に初音ミクをディスプレイ上に描くことができます。

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