初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…

Business Journal / 2013年1月16日 7時5分

 2つ目は、「2つ以上の画像を補完して動画(アニメーション)をつくる技術」です。

 みなさんもご経験があると思いますが、アニメーションとは、つまるところ「ぱらぱらマンガ」です。アニメーションとするには、最低でも1秒間に10枚、下手をすると30枚の静止画像をつくらなければなりません。1秒間に10枚としても、5分の映像なら、3000枚の画像が必要となります。

 私は高校の学園祭の準備で、2分程度のアニメーションの作成を手伝ったことがあります。不眠不休で、セル画(登場人物などの絵を描く透明のプラスチック版)の色づけを手伝っていたのですが、「将来、こんな業界には絶対にかかわるものか」と誓ったものです。

「ミクミクダンス」の偉大な点は、この静止画の枚数を劇的に激減させたことです。代表的な静止画像から、その途中の静止画像を、パソコンが自動的につくってくれるのです。例えば、5分の動画であれば、3秒ごとの静止画像を100枚作成すれば足り(多分使い回しするから、実際はもっと少なくて済むと思います)、残りの2900枚はパソコンが作ってしまうのです。

 そして、もはやどのようなアルゴリズムで実現されているのか想像もできませんが、

・ボーン処理だけで、身体は勿論、髪や衣服の状態まで矛盾なく表現する計算処理
・リアルタイムで、カメラ視点から見えない領域を表示しないポリゴン処理

など、3D画像処理の肝となる技術が全部搭載されているこのソフトウェアを、なんと“タダ(無料)”で手に入れることができます。

 この業界に身を置いていた私の、直感的な「ミクミクダンス」のコストは、1ライセンス200~500万円です。これを無償で提供していること自体、もはや価格破壊などというレベルではありません。

 以上をまとめますと、ソフトウェア「ミクミクダンス」とは、

(1)キャラクターを初音ミク等に限定して、非常に簡単な操作で、初音ミクの映像をつくり出すことができる
(2)基本的な少ない数の静止画像から、動画(アニメーション)をつくり出すことができる
(3)タダ(無料)

ということになります。

<第3の技術:作曲演奏技術>

 初音ミクに歌ってもらうためには、当然、「曲」を準備しなければなりません。作曲は1人でもできるかもしれませんが、演奏はピアノソロやギターソロでもない限り、複数の楽器によって行われなければならず、そこには複数の演奏者が必要になります。
そんな「曲」を創作する世界にも、ドラム、ベース、ギター、ピアノ、キーボード、パーカッション、その他のいくつもの楽器をたった1人で作曲して演奏する方法が確立されています。

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