男の価値は日焼け肌で決まる!?ゴリ推し男性誌「Safari」のメンタリティとは?

Business Journal / 2013年7月23日 18時0分

 このリードに特集のスタンスが集約されているので、それに共感できるかどうかが分水嶺になるのではないかと思います。ここでムズムズきてしまったアナタは、以降のページでずっと収まりの悪さを覚え続けること請け合いです。

●「イケメンなハリウッドセレブだから似合う」という、そもそも論

 ページを繰りますと、まずは『どのセレブも白肌と日焼け肌では印象が大違い!? やっぱりブロンズ肌は男の魅力をアゲる!』というコーナーで口火を切ります。スコット・ディシック(起業家)やジェイソン・ブレア(俳優)といったイケメンセレブの白肌(通常時の肌)時代と日焼け肌時代を写真で対比して『日焼け肌の“ブロンズマジック”』と礼賛。さらに『“白”が映える!』『海が似合う!』『“派手色”も似合う』『“肌魅せ”がキマる!』『頼れる男に見える!』とブロンズ肌の魅力を高らかに謳い上げるのです。
 
 ここで、そもそも論。ハリウッドセレブたちを参考に、白肌と日焼け肌を比較したところで、彼らはもともとイケメンです。そういう素地の良さがブロンズ肌でより映えていると見るのが、正しいような気がしてならないのです。

 さらに彼らは身体も鍛えまくって、素敵な上腕二頭筋やら鋭利に割れた腹筋を備えているワケですよ。「いいねぇ。俺が日焼け肌になったら、このくらいイケてる感じになるのか」なんて妄想を膨らませたところで、干物や焼豚にしかならない可能性があるのも、これまたシビアな現実なのです。

 以降のページでも『単に肌を見せるだけではオンナ心には刺さらない!? ブロンズ肌“魅せ”テクでとびきりの夏オトコに!』『海で最高にセクシーな男になるためには 焼けた素肌に“ピンクゴールド”!』『ブロンズ肌セレブも夏には愛用! こんがり日焼け肌に大人の“麦わら帽”!』などなど、日焼け肌をフィーチャーしたコーナーが果てしなく続いてまいります。

よくもここまで日焼け肌に絡めた見出しを立てられるものだと、編集者やライター各位の職人魂に深く敬服した次第。「ブロンズ肌をお題にしたキャッチコピー1000本ノック」みたいな勢いに、思わず目頭が熱くなるのです。

 とりあえず私は『スポーツやバカンスを楽しむ余裕』もなく、ましてやセレブでもないので、当面は“白肌”で地道に暮らしていく所存です。
(文=漆原直行)

【プロフィール】
漆原直行(うるしばら・なおゆき)
1972年、東京都生まれ。編集者、記者、ビジネス書ウォッチャー。大学在学中からライター業を始め、トレンド誌や若手サラリーマン向け週刊誌などで取材・執筆活動を展開。これまでにビジネス誌やIT 誌、サッカー誌の編集部、ウェブ制作会社などを渡り歩きながら、さまざまな媒体の企画・編集・取材・執筆に携わる。ビジネスからサブカルまで“幅だけは広い”関心領域を武器に、現在はフリーランスの立場で雑誌やウェブ媒体の制作に従事。著書に『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』『ネットじゃできない情報収集術』などがある。

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