匿名の手紙とせんさく好きな情報通が、大手新聞記者の平穏な日常を揺るがす!?

Business Journal / 2013年7月26日 6時0分

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 【前回までのあらすじ】 見て見ぬふりをするのが “常識”の政治部記者のなか、業界最大手の大都新聞社の深井宣光は特別背任事件をスクープ、報道協会賞を受賞した。深井は、堕落しきった経営陣から“追い出し部屋”ならぬ“座敷牢”に左遷され、飼い殺し状態のまま定年を迎えた。今は嘱託として、日本報道協会傘下の日本ジャーナリズム研究所(ジャナ研)で平凡な日常を送っていた。そこへ匿名の1通の封書が届いた。ジャーナリズムと無縁な経営陣、ネット市場の急成長やリーマンショックにより広告が急減、部数減と危機的な現状に対し、ジャーナリストとしての再起を促す手紙だった。

●代わり映えのない1年

 資料室は、日亜新聞旧本社ビル跡地に建つ「有楽町日亜オフィスビル」の3階にある。

 ジャーナリズム研究所(ジャナ研)本体は、内幸町の日本報道協会ビルに協会事務局と同居しているが、金融危機の真っただ中だった10年ほど前、新築のオフィスビルの入居者集めに四苦八苦していた日亜の懇請で、3階フロアの一角を借り、資料室だけを移転した。

 資料室はスペースの3分の2が書庫である。書庫は入って左側にあり、戦前も含めたジャーナリズム関係の書籍・雑誌などの文献を保存していた。右側の3分の1のスペースが閲覧室だ。書庫に接した左側に閲覧用テーブル、右に応接セットが置かれている。その奥の窓際までのスペースにあるのが6つブースで、それぞれ、デスクとパソコンが置かれている。元々は、内外の閲覧者が書庫の資料などをみながら作業をする場所だった。しかし、利用者がほとんどなく、今は定年後の嘱託扱いの首席研究員2人の居場所になっているのだ。その1人が深井宣光なのである。

 深井は、嘱託になってからの1年間、ここに毎日、午前11時頃に出勤、午後5時半頃に退出する日々を規則正しく送っている。出勤すると、パソコンを起動し、インターネットで新聞各紙のページを閲覧するのが日課だ。元新聞記者の悲しい性なのだろう。そうしないと落ち着かないのだ。そして、昼過ぎに食事に外出、午後1時頃に戻り、また新聞各紙のサイトを閲覧、それから書庫から借り出したジャーナリズム関係の本を読む。

 喫煙家の深井は、午後3時頃に、タバコを吸うために外に出る。その場所は銀座通りであったり、日比谷公園だったりする。20分ほどで戻ると、また借り出した本を読む。そして、午後5時過ぎに、3度目の新聞各紙のサイトを閲覧して資料室を出る。

ビジネスジャーナル

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