競争激化するソーシャルゲーム業界の舞台裏〜失速するグリー、独自路線で参入の任天堂…

Business Journal / 2013年7月31日 7時0分

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 「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/7月27日号)は、『主役交代 ゲームウォーズ』という特集を組んでいる。

 「ゲーム業界における『ゲームのルール』が変わりつつある。クラウドをはじめとするネットワーク環境の整備、スマートフォンやタブレットといった情報端末の技術革新と急速な普及、ソーシャルメディアの浸透によるコミュニケーションの変化と、遊びの概念の広がり……。あらゆる要素が一気に押し寄せているためだ。この波に乗って成長を遂げる新興勢力と、任天堂、ソニー・コンピュータエンタテインメントといった老舗企業の間で、熾烈な戦いが繰り広げられている」ゲーム業界に迫った特集だ。

 火付け役は、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(ガンホー)のスマートフォン(スマホ)向けゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」だ。ガンホーは、2013年度第1四半期の売上高が前年同期比800%超、営業利益7000%超と、驚異的な飛躍を遂げ、新興企業向け株式流通市場JASDAQにおける同社の株価は上昇し、5月14日に年初来高値の163万3000円をつけた。

 時価総額は1兆8807億円に達し、ソーシャルゲームのグリー、DeNAを抜き去り、任天堂をも超えた。パズドラはダウンロード数が1600万件を突破し、スマホ保有者(国内4500万人)の3人に1人、約1400万人が遊ぶゲームとなった。

 ゲーム業界の最大手でゲーム端末機中心の任天堂は2期連続の赤字に苦しみ、タッチ式ディスプレーでプレーするスマホ向けゲームのガンホーに追い風が吹く、時代の転換点を迎えたようだ。

●ゲーム業界の盛衰

 さらに、これまでの主役だったソーシャルゲームも、生き残り競争が始まっている。コンプガチャによる未成年への過剰課金が社会問題化し、さらに、スマホの普及により、グリーやDeNAといったプラットフォームを通さずに、直接ゲームアプリを選べるようになったためだ。

 7月、欧州で大型タイトルの提供目前にもかかわらず、ロンドン事務所を閉鎖したグリーは、13年4~6月の営業利益の数値が52億円と、前年同期比で7割も減少する見込みだという。利益が急減中なのだ。これまでのソーシャルゲームの開発費は数千万円で済んでいたが、ゲーム性を高める志向が強まり、現在は億単位にまで高騰している。さらに、従来以上のプロモーション費用がかかるようになった。売上高に占める販売管理費は、全体の50%に迫る勢いで増え続けているのだ。このロンドン事務所閉鎖に伴い、日本人社員は全員帰国、外国人は解雇するという出版不況を想起させる厳しい状況だ(特集記事「DeNA、グリー ソーシャルゲームは一服 明暗分かれる2社の差」より)。

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