不況の出版業界、絶好調なある出版社の秘密は悪質経済誌?掲載企業は高額払っても満足

Business Journal / 2013年8月8日 7時0分

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 7月11日、日本銀行の金融政策決定会合が行われ、景気判断を前月の「持ち直している」から「緩やかに回復しつつある」へ上方修正したと発表された。さらに、6月、信用調査会社・帝国データバンクが約2万社以上に対し実施した「アベノミクスで景気は押し上げられていると感じるか?」との調査で、40%以上の企業が「感じている」と回答した。

 しかし、そんなアベノミクスの恩恵をまったく受けていない業界がある。出版業界だ。

 コンテンツの豊富な大手出版社はまだしも、中小・零細出版社は軒並み青息吐息の状況だ。

「特に成人向け雑誌を販売の中心としていた出版社は、児童ポルノ禁止法の改正や購読者の減少に歯止めがかからず。それらに対応しようとコンビニ用の新規コンテンツ制作に手を出しましたが、市場はすでに飽和状態。次々と倒れていく同業者を見ながらなんとか生き残ろうと必死です」(出版業界関係者)

 そんな地べたを這いつくばる出版社を横目に、わずか数人の社員で月刊誌を発行し、年間1000万円以上の安定した収益を出している会社がある。

「出版社はみんな苦労しているようですね。それに引きかえウチは少人数の社員できっちり利益を上げてます。経済誌を月刊で出版してるんですよ」

 こう語るのは、都内で出版社を経営している北西富男社長(仮名/54歳)だ。

●狙いは中小企業社長

 かつては成人向けのグラビア誌やコミックスも扱っていたというこの出版社であるが、北西氏はどうやってこの不況下に儲けているのか?

「まずはホームページで取材させてくれそうな会社を調べます。特に経営者が前面に出ている企業はいいですね。社史以外に経営者自身の年表なんかも記載されているとなおいい。こういう社長はたいがい出たがりですから」

 単なる会社紹介の記事で儲けているのか? 

「いや、有名人が社長にインタビューという形式にするんですよ。露出の減った芸能人でもそれなりに有名な人をあてがえば、食いついてきますしね。ピーターパンで有名なA・Yさんとか、ドラマの主演女優としてブレイクした後にバッシングを受けたY・Mさん、スポーツ選手だったらカミソリシュートで有名だった元プロ野球投手のN・Hさん、往年のボクシング世界チャンピオンのF・Hさんなんかも、年齢が上の経営者には受けがいいんです。タレントにインタビューをさせるという付加価値をつけて納得していただき、先方から掲載費用を頂いてます」

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