ステーキのくいしんぼ、過労死認定を否定「他殺の可能性。失恋原因」〜パワハラの実態露呈

Business Journal / 2013年8月9日 7時0分

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 労働問題に取り組む弁護士や大学教授、労組関係者らが主催し、日本におけるブラック企業の頂点を決める「ブラック企業大賞」。2回目の今年、ノミネートされた企業の1つに、飲食チェーン「ステーキのくいしんぼ」を経営する株式会社サン・チャレンジがある。

 同社では2010年11月、くいしんぼ渋谷センター街店の店長だった和孝さん(当時24)が、上司から休みをもらえず、連続勤務90日目の夜に過労自殺している。ノミネート理由にもなったその経緯は、今年6月に当サイトで報告した。「ステーキのくいしんぼ社員、過労死の認定…休日、残業代、ボーナスなし 社長は看過」

 だが、同社の問題はこれだけではない。

 和孝さんの遺族が損害賠償を求めて会社や上司らを訴えた裁判で、会社側は、労働基準監督署が労災認定しているにもかかわらず、責任を全面否定しているのだ。その理由がおぞましい。

●「労働が苦痛ならば、とっくに退職している」

 会社側の主張の骨子はこうだ。これまでに裁判所に出ている書面から引用する。肩書は当時のまま。※以下、[ ]は筆者註。

 「和孝は、会社において、楽しく勤務をしていたのであり、入社当初より元気になっていった。和孝の前職[レストラン]こそ過酷な労働を強いる会社であった」

 「和孝は[サン・チャレンジに]転職してきたものであるし、会社を辞めることができずに精神的に追い込まれてしまうという関係はまったくなく、和孝にとって会社での労働が楽しみでなく苦痛であったのであれば、自殺などすることなく、とっくに退職していることは明らか」

 「和孝は……福祉関係という具体的な職種を選択した上、転職することを検討していた。かかる退職選択可能性を有していた和孝が、退職するまでの間に、会社での労働を原因として自殺を選択したとは到底考えられない」

●労基署 長時間労働も暴行も「確認されている」

 このような主張は、もちろん労基署の判断に真っ向から対立する。

 渋谷労働基準監督署は昨年3月、和孝さんは名ばかり店長だったと判断したうえ、自殺は長時間労働と上司のパワハラが原因として、次のように労災認定しているからだ。

 「署の調査結果において、○[スミ塗りされているが上司のこととみられる]の圧力等により『休日もなく、連日、深夜に及ぶ長時間労働を行っていたこと』が確認されている」

 「発症前1か月に160時間を超える時間外労働を行っており、『極度の長時間労働』に該当する」

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