食品スーパー業界、消費増税で加速する再編の舞台裏〜カギ握るイオンとヨーカ堂の動向

Business Journal / 2013年8月10日 6時0分

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 3月、イオンがダイエーを子会社化すると発表し、7月にはセブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂が、北海道の地場スーパー・ダイイチと資本・業務提携すると発表した。こうした合従連衡の動きを迎え撃つ地元密着型のスーパーも、経営統合で生き残りを図る。

 新潟県長岡市に本社がある原信ナルス・ホールディングスは10月1日、群馬県が地盤のフレッセイ(年商620億円)を株式交換方式で完全子会社にし、統合後、アクシアルリテイリングに社名を変更する。原信とフレッセイは共同仕入れやPB商品、さらにはソフトウェアの開発で連携して経営体質を強化。イオンや、北海道から青森、岩手へと南下してきたアークス(東証1部)に対抗する。

 食品スーパー業界は、消費増税を控えて波立っている。まず、流通の巨大資本であるイオンの全国制覇にどう対抗していくかだ。コンビニエンスストアが食品スーパーの営業を浸食しているのは確かだ。さらに、異業種からのM&A(企業の合併・買収)にさらされている。

 人口の減少、地方の過疎化、店舗の老朽化は着実に進んでいる。経営トップの後継者がいないという深刻な問題もある。「消費増税を引き金に再編が加速する」と指摘するアナリストは多い。

●再編の核はイオンとヨーカ堂

 イトーヨーカ堂は北海道・帯広市を本拠とするダイイチ(札幌、東証ジャスダック)が8月26日付で実施する第三者割当増資を引き受け、株式30%を保有する筆頭株主となる。ダイイチのお膝元の帯広市や旭川市でのライバル店は、すでにアークスの軍門に下っており、ダイイチとしても後ろ盾となる企業が欲しかった。

 ダイイチがヨーカ堂グループ入りしたことにより、北海道の独立系スーパーは北雄ラッキー(ジャスダック)だけになる。メインバンクの北洋銀行が、北雄ラッキーの提携先探しに動くかもしれない。イオンがどうするかにかかっているが、北雄ラッキーの財務内容はそれほど良くはないといわれており、イオンがアークスにどう対抗していくのかがカギとなる。

 北海道、青森、岩手でトップシェアを誇るアークスは札幌市が本社。南下政策を進めるがイオンがアークスの前に立ちはだかっている。青森のユニバース、宮城のジョイスを取り込んだことで、イオンがアークス包囲網を敷いたわけだ。秋田、宮城県の地場スーパーの陣取り合戦でも「イオンの攻勢に遭って苦戦中」(地元の中堅スーパーの経営者)という。

●異業種の動きも活発化

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