東京観光人気復調の舞台裏〜訪日外国人増で、ホテル、施設、観光バス軒並み好調

Business Journal / 2013年8月11日 6時0分

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 今夏、東京都内のシティホテルの稼働率は軒並み80%を超え、10年ぶりの高水準だという。インターネットの宿泊予約サイトでも7~8月は都内のホテルの予約が増え、宿泊単価の上昇は今後も続くという。

 帝国ホテル東京、ホテルオークラ東京、ホテルニューオータニ東京の「ホテル御三家」の2013年3月期決算は、そろって増収となった。円安による訪日外国人の増加に加えて、今後は宴会や飲食など宿泊外収入にも期待している。

 ニューオータニは証券化していた建物の不動産価値の下落を考慮して、投資損失分の63億円を特損として計上したため2期連続して最終赤字になったが、経常利益段階までは3社ともそろって増益だった。

 帝国ホテルは客室稼働率が76.9%(前年同期より10.1ポイントアップ)、平均宿泊単価は同4%増の2万8487円となった。ニューオータニは稼働率が13.9ポイント増の58.7%、宿泊単価は同2.9%減の1万9049円。ホテルオークラは客室稼働率が12ポイント増の66.8%に回復し、宿泊単価も2%増。営業損益段階で黒字に転換した。

 14年3月期についても強気だ。帝国ホテルは通期の稼働率を80%弱とみている。ホテルオークラも75%前後としている。

 日本政府観光局(JNTO)がまとめた13年上半期(1~6月)の訪日外国人は495万4600人。前年同期より22.8%増え、上半期としては過去最多となった。政府は13年の訪日外国人数を1000万人に増やす目標を掲げている。

 定保英弥・帝国ホテル社長は「今年4~5月の客室稼働率は前年同期を9ポイント上回り、9割近い」「企業の宴会(需要)は、業績の回復から半年ぐらい遅れて動き出すので、秋以降に期待が持てる」という。

 海外のビジネス客では米国人の回復が顕著だ。リーマン・ショック後は客室の減少だけでなく、利用する部屋のランクも下げていたが、元に戻りつつあると強気だ。ただ、欧州からの観光客の増加は期待薄としている。

 観光国・ニッポンをより魅力あるものにするために、帝国ホテルの定保社長は「新興国のように、国際会議場にホテルやカジノを併設して競争力を高める施策が必要になる」と力説する。

●人気の東京観光

 訪日外国人増加の要因として、東京スカイツリーや新装開場した歌舞伎座など、東京観光の人気が挙げられるという。円安に加えて羽田空港発着の国際線が増えたこと。これに、この夏は富士山の世界遺産登録が新たな魅力に加わるとみる関係者が多い。

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