なでしこ寿司、“非常識”女性職人のみの本格寿司店・人気の秘訣…逆境をどう克服?

Business Journal / 2013年8月17日 7時0分

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 厳しい男性職人の世界として知られる寿司店。そんな世界の中、女性寿司職人たちが本格江戸前寿司を提供する「なでしこ寿司」が、“オタクの聖地”東京・秋葉原にオープンしたのが2010年。出店当初は、男性寿司職人が客として冷やかしに来たり、仕入れに出向いた市場で怒鳴られるなど、さまざまな苦労があったという。そうした苦労を乗り越えた現在では、立地場所のイメージとは裏腹に、本格的な寿司や豊富な小料理をリーズナブルに、そして職人とのコミュニケーションを楽しみながら味わえると、人気を呼んでいる。


 そんななでしこ寿司のマネージャーで店長の千津井由貴氏に、

「なぜ男性職人の寿司の世界で、あえて女性職人のみのお店を始めたのか?」
「開店から今に至るまでのさまざまな苦労」
「なでしこ寿司、人気の秘訣とは?」
「女性ばかりの職場をうまくマネジメントしていくための、苦労と工夫」
「寿司職人という仕事の厳しさと醍醐味」

などについて聞いた。

--なでしこ寿司をオープンされたきっかけはなんですか?

千津井由貴氏(以下、千津井) なでしこ寿司を運営するプロフィティ株式会社は、半導体関連の人材派遣会社です。2008年秋に発生した世界的な金融危機の影響を受け、企業が経営悪化などを理由に派遣社員の契約を一方的に打ち切る、いわゆる「派遣切り」が大きな社会問題となりましたが、同社でも所属する派遣社員の多くが職を失いました。男性への求人はその後1年くらいで回復したものの、女性への求人はなかなか回復せず、逆に厳しさを増したといってもいいほどでした。その背景には、いずれ結婚して辞めるからとか、体力が不安、出産や育児などで続かないというような、女性に対する日本的な考え方があるからだと思います。そこで、そういう風潮を打ち破り、「女性でも頑張ればできる」ということをもっと社会にアピールすることで、女性の雇用機会を増やしたいという思いからオープンしました。

--なぜ、お寿司屋さんだったのですか?

千津井 女性が進出していない職場を見てみると、「男しか務まらない」という常識にとらわれている場合が多いのです。そういう職場にも女性が労働力として踏み込んでいかなければ、将来女性の雇用先がなくなってしまうという危機感を持っていました。そこで、典型的な“男の職場”であるお寿司屋さんの世界に参入することを決意し、10年10月1日、本格的な江戸前寿司を女性が握る日本で初めてのお寿司屋さん、なでしこ寿司を秋葉原にオープンしました。

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