日産、キヤノン…円安効果打ち消す中国リスク高まる〜業績下方修正、販売減

Business Journal / 2013年8月20日 7時0分

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 円安が収益を支える一方、中国市場が足を引っ張るという構図が業界に広がってきた。

 日産自動車の2013年4~6月期の世界販売台数は117万台と、前年同期比で3.3%減った。台数減の最大の要因は、中国での落ち込み。販売台数全体の2割以上を占める中国での販売(決算期の関係で1~3月分を反映)は28万4000台と、同15.1%減った。尖閣諸島問題による反日感情の影響が残った。

 それでも3月に新車を投入したことが奏功し、4月以降は回復に向かいつつあるという。決算上は7~9月期に反映される中国の4~6月分の販売台数は30万8000台と、同1%減で下げ止まっている。6月頃から中国経済全体の失速が明らかになってきたが、現地の日産の販売金融会社の資金調達に支障が出ることは、今のところないという。

 13年4~6月期の連結当期利益は820億円と、同14.0%増えた。中国や欧州での販売の苦戦を、円安がカバーした格好だ。14年3月期(通期)の連結当期利益の見通しは、13年同期比23.1%増の4200億円を据え置いた。530万台を計画している世界販売台数もそのままだ。

 キヤノンは、13年12月期(通期)の連結当期利益の見通しを2900億円から2600億円に引き下げた。4月時点で円安・ドル高を理由に、当期利益の予想を2550億円から2900億円に上方修正していた。わずか3カ月で予想を見直し、下方修正したわけだ。

 中国の景気減速を受け、デジタルカメラが想定以上の販売不振となった。低価格帯のコンパクトデジカメの顧客をスマートフォン(スマホ)に奪われた。年間出荷台数計画を1450万台から1400万台に下方修正し、前期比23%減を見込む。4月に続く減産である。

 コンパクトデジカメの不振を補うものと期待されていた、レンズ交換式デジカメ(一眼レフとミラーレス一眼)の販売の変調が痛かった。特に中国で、高価格帯の一眼レフの販売が鈍った。

 キヤノンは、4月時点では、中国景気は5月から回復に転じると見ていた。だが、実際は過剰投資や「影の銀行」問題から景気減速が強まり、売り上げに悪影響を及ぼした。国内では、一眼レフが3月・4月に過去最高の出荷台数を記録したのとは好対照だ。

 中国市場の目算が狂い、レンズ交換式の出荷台数計画も、920万台から900万台に引き下げた。この結果、13年12月期の連結売上高は1300億円(11%)減額して(前期比では10.6%増)とした。

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