保険不要論〜入るべき保険はネット生保のみ? 価格を比較できないほど複雑な保険の罠

Business Journal / 2013年8月24日 14時0分

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 「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/8月24日号)は、「ネット保険&共済 厳選、最安・おトクな保険」という特集を組んでいる。「特約だらけの複雑な保険よ、さようなら。『安くてシンプルな保険』が、今やたくさんある。いざというときに頼れて、家計の負担にならない保険と共済に迫った」という内容だ。

 保険は、これまでの営業職員や代理店といった加入チャネルだけでなく、インターネット、保険ショップなど多様化している。ただし、素人目には複雑なシステムであることに変わりない。

 今回の特集でも編集スタッフは「どの保険が最安なのか。この質問に答えることは大変だと、調べれば調べるほど思い知りました。何しろ商品パンフレットに価格表すらない保険は珍しくありません。問い合わせてみると、パンフレットに書いていないことがたくさんあります。商品の仕組みが複雑で、同一比較するのは簡単ではありません。それでがん保険は価格一覧表の掲載を断念しました。損保については取り上げること自体やめました」などとボヤくほどだ(「編集部から」)。

 複雑でなく、「安く保険に入る」の視点で、普通のサラリーマンにとって本当に必要な保険(定期、収入保障・年金型、医療保険、がん保険、就業不能保険など)を今回、相談有料の実力派FP(ファイナンシャルプランナー)やコンサルタントが分析すると、ネット系の生保商品が並ぶことになったという。それぞれのページの見出しを紹介してみよう。

定期保険:「非喫煙優良体はメットライフアリコ 楽天、オリックスも安い」
収入保障・年金型:「喫煙者はオリックス 非喫煙者の奪い合い熾烈」
医療保険:「楽天、アフラックが割安 三井ダイレクトも安い」
がん保険:「男性ならアクサダイレクト生命 女性はAIG富士生命」
就業不能保険:「30代までは日立キャピタル損保 40代以降はライフネット生命」
学資保険:「断トツ日本生命をフコク生命、ソニー生命、明治安田生命が追う」
介護保険:「軽い一時金出る明治安田生命 保険料安いのはAIG富士生命」

 それぞれのページで契約年齢、男女、喫煙非喫煙などの区別で、どの保険がお得なのかを紹介していて、編集部の苦心のほどがうかがえる力作になっている。

●保険は本当に必要か?

 今回の特集は切れ味がいい。特集の冒頭で「あなたに保険は必要か」というチャート図を掲載し、「実は、保険はすべての人にとって必要なものではない。(略)要は、養うべき家族がいなければ保険に入る必要はない。家族がいても預貯金が十分あれば万が一のときに困らないので、これもまた保険に入らなくていい」と断言している。ただし、保険特集の冒頭という読者を引き込むべき部分でこの断言、ここで読むのをやめる読者がいても不思議ではないわけで、雑誌のつくり方としては潔すぎるほどだ。

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