『伝え方が9割』は、他の実用書に出てくるテクニックばかりなのに、なぜベストセラーに?

Business Journal / 2013年8月26日 14時0分

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 「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/8月24日号)は、「伝える技術 なぜ『伝え方が9割』なのか」という特集を組んでいる。「伝え方次第で相手の行動は変えられる。日本のサッカーワールドカップ出場決定に狂喜乱舞する若者たちを、軽妙な語り口で鎮めた“DJポリス”のように。つまり、伝え方は、人生を大きく変える力を持っているのだ。いつでも誰でも使える『伝える技術』を網羅した特集で、あなたの人生も変わるかもしれない」という内容だ。

 コピーライターとしての17年に及ぶ経験を基にした、佐々木圭一氏の著書『伝え方が9割』(ダイヤモンド社)は36万部を突破するベストセラーになっている。その佐々木氏とのパブリシティ企画で、自社の単行本を週刊ダイヤモンドで特集するという、ダイヤモンド社がよくやる手法だ。出版社としては、宣伝の相乗効果が期待できるのだろうが、読者にとっても、本のエッセンスがわかるのでありがたい。なにより、ベストセラーとなる本は中身が薄く、エッセンスだけで十分ということがよくあるからだ。

 巻頭のインタビューで佐々木氏は、ベストセラーの理由について「ツイッターやフェイスブックなどが爆発的に広がったことによって、誰もが人に評価される時代が突然やって来ました。(略)書き方、伝え方をどうすればいいか、誰もが考えざるを得ない時代になっています。(略)日本のものづくりの技術は本当に素晴らしい。ただ、みなさん悩んでいるのは、素晴らしい技術やその技術によってつくり上げたものの良さが、うまく伝わっていないことです。(略)ものはいいのに、その良さがうまく伝わっていない。そういう気持ちが強まっているのだと思います」と語っている。

 伝え方のポイントは「相手の心の中を想像した上で伝え方を変えると、相手も自分もハッピーになれる。その結果、自分の思った方向に行くし、相手も納得してくれる。本のコンセプトとしては、“伝える技術”というよりも、“相手を想像する技術”といったほうがより正確かもしれません」という。

 つまり、相手の立場に立った「強いコトバ」選びが大事だということだ。例えば、「君の企画書が刺さるんだよ。お願いできない?」と相手の認められたい欲を利用したテクニック。「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ」(オバマ大統領の演説より)と正反対のワードを前半に入れるテクニック(ギャップ法)、同じワードを繰り返す「リピート法」などが紹介されている。

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