全柔連、再出発への懸念〜突出した部活死亡率、前会長が東京五輪招致ロビー活動か…

Business Journal / 2013年8月27日 7時0分

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 女子日本代表選手に対する指導陣の暴力問題、助成金の不正受給など、不祥事が相次いでいた全日本柔道連盟が8月21日、臨時理事会を開き、上村春樹会長など23人の理事が引責辞任。新会長には新日鐵住金会長兼最高経営責任者の宗岡正二氏が選出され、また業務をチェックする監事に暴力問題で女子選手から相談を受けていた元女子柔道選手で筑波大学大学院准教授の山口香氏が推薦されるなど、体制の一新を印象づけた。

 宗岡氏は小学校から柔道に打ち込み、東京大学時代には柔道部の主将を務め、2011年には全日本実業柔道連盟会長に就任していた。19日付の読売新聞に掲載された一問一答では、全柔連を「統制するガバナンス(組織統治)がきちんとしていないことは、間違いないと思っている」と語っている。

 また、記者の「改革項目は多いが、スピードも重要だ」という指摘に対しては、これを認めつつ「変えた先の姿がどうなっているかが大事。見掛けだけ良くしても、中身がなければ意味がない」と冷静に語り、組織が根本から変わることに期待が高まっている。

 他方で、「対応が遅すぎる」という批判も尽きない。18日の信濃毎日新聞社説にまとめられているように、女子代表選手への暴力やパワーハラスメントが表面化したのは1月のことで、全柔連がこの問題を把握していたのはさらに前の昨年9月だったとされる。3月には助成金の不正受給問題が発覚したが、7月に内閣府から勧告が行われなければ、上村前会長は10月まで会長を続けるつもりで、執行部の誰一人として自ら身を引くことはなかった。「自浄力を欠いたままの辞任劇に、後味の悪さが残る」(同紙)という見方は根強い。

●身体的危険性への認識不足

 また、前出の読売新聞インタビューで宗岡氏は「社会の信頼を一日も早く回復して、子どもたちが胸を張って『柔道をやっています』と言えるようにしたい」と語っているが、柔道教育に対する強い懸念の声も上がっている。

「女性セブン」(小学館/8月22・29日号)は、学校管理下で発生したすべての死亡事例約7000件(1983~2011年)において、柔道事故での死亡者数が118名と、他の部活における死亡率に比べ突出して高かったことを伝えている。『柔道事故』(河出書房新社)の著者で名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授の内田良氏は、次のようなコメントで全柔連の責任は重いと指摘している。

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