泥のEM団子は環境を汚染するゴミ? 海や川の水質浄化、生態系復元のウソ

Business Journal / 2013年9月3日 18時0分

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 本格的な夏の到来を告げるような青空が広がった7月15日、海の日。日本各地の海岸や河川などで、海川に向かって泥を固めて乾燥させた、団子のようなものを投げ込む人たちがいた。遊び盛りの子どもたちばかりではない。いい年をした大人たちも子どもと一緒になり、泥団子を海や川に次から次へと投げ込んでいるのだ。

 彼らが投げ込む泥団子は、それだけで海や川の水質を浄化し、生態系を復元するといわれているものだ。そんなことが本当にあり得るのだろうか? 謎の泥団子の正体は、一体なんなのか? 

●EM団子は投げ込むだけで生態系を変える?

 イベントで、子どもから大人まで、嬉々として海川に投げ込む泥団子。一見すれば、ただ海や川を汚しているだけにしか見えなくもない。だが、彼らは海や川の水質を改善しようと一生懸命に頑張っているというのだ。

 彼らが投げ込んでいるのは「EM団子」だ。もともとはEM菌(Effective Microorganisms)と呼ばれる土壌改良を目的に開発された有用微生物群の技術を応用したもので、その微生物群を米のとぎ汁や糖蜜に混ぜて発酵させたEM活性液などを、泥に練り込んで団子にし、さらに乾燥・発酵させたものだという。

 この日に開催されたイベントは「NPO法人 地球環境・共生ネットワーク(U-ネット)」という団体が呼び掛け、各地のボランティア団体などが参加した「第4回全国一斉浄化活動イベント」だ。同団体は2010年以降、海の日を「EMの日」と称して、このイベントを開催してきた。ホームページの説明によれば、12年度のイベントでは全国401団体、2万2000人以上が参加し、「EM団子55万5485個、EM活性液62万4888Lを投入」したという。

 こうしたイベントは、海の日に限らず、さらに日本各地で開かれている。7月28日に東京の「名橋『日本橋』保存会」が主催した「第41回名橋『日本橋』を洗う会」でも、橋の清掃後、同様に「EM団子」が神田川に投げ入れられている。また、全国各地の環境イベントのみならず、学校の総合学習の一環でも、同様の泥団子投入が実施されている。実際にいくつもの学校で、児童・生徒が参加するプール清掃において、このEM活性液が使われているという事例は多々ある。

 このEM団子は、汚泥のたまった海や河川などに投入するだけで、堆積したヘドロを発酵・分解し、元の生態系に戻すことができるというのだ。最近ではなんと、EM菌が口蹄疫等の対策や放射能の除去までできるという主張すらあるという。

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