ネット生保トップ・ライフネット生命、急成長のカラクリ〜業界の常識を崩す、商品&販売戦略

Business Journal / 2013年9月15日 6時0分

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 インターネット生命保険(ネット生保)の草分け的存在で同業界シェアトップ、ライフネット生命保険(ライフネット)の好業績が止まらない。

 同社が8月9日に発表した2013年度第1四半期(13年4-6月)決算は、保有契約件数が前期比36.2%増18万591件、保有契約高が同27.7%増の1兆5520億円、保険料収入が同37.0%増の17億8200万円、年換算保険料収入が同33.2%増の72億7100万円となり、いずれも大幅増となった。

 営業開始半年後の08年11月末、保有契約件数約2000件、保有契約高約300億円だったことを思うと、5年弱で保有契約件数は約90倍増、保有契約高は約52倍増もの急成長を遂げたことになる。

 着実な成長が明らかになるにつれ、ほぼ一直線といえる右肩上がりの成長はいつまで続くのか、生保業界の注目を集めている。

●従来型GNP商法の限界

 まず、「オンリーワン」といわれる同社のビジネスモデルの特徴に触れておきたい。

 同社は営業を開始した08年に出口治明会長が60歳を迎えていたことから、「還暦ベンチャー」とも呼ばれている。

 その出口会長は今年6月、都内で開催された保険関連セミナーで「20代、30代の若者世代が支払う生命保険料を半分にしたい。若者世代にとって今の保険料は高すぎる。営業員と営業所を持たないネット専業の当社だから、保険料を半額にできる」と訴えていた。

 従来、生保は「義理、人情、プレゼントのGNPで売る」が業界の常識。契約内容が複雑でわかりにくく、しかも保険料が業界横並びの高額商品。これを売るには、生保レディと呼ばれる女性営業員が職場や自宅を訪問し、GNPで粘り強く説得しなければならないからだ。

 この常識崩しに挑んだのが、皮肉なことに業界最大手の日本生命の元社員であり、58歳の時に同社を退職した出口会長だった。そして、生保販売の仕組みも慣習も知悉した出口会長がネット生保の武器にしたのが、業界の常識を破る「保険料半額」だった。

●露呈した大手生保の不合理さ

 例えば、30歳男性の死亡保険(死亡保険金額3000万円、保険期間10年、特約なし)の月額保険料を比較すると、ライフネットの場合は3484円、国内大手生保は7000円前後の横並びで、ほぼ倍の開きがある。

 この開きは事業運営経費の違いにある。営業員と営業所を持たないネット専業のライフネットは、上記ケースの商品の自社月額保険料の内訳について、純保険料(保険金・給付金の原資に充てる保険料)は77%の2669円、付加保険料(人件費、営業経費、広告宣伝費などの生保事業運営経費)は23%の815円と情報開示している。

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