現実を動かす新しい署名の仕組み、change.orgとは?その秘密とビジネスモデル

Business Journal / 2013年10月1日 7時0分

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 2007年に米国で設立され、現在世界中で4000万人以上のユーザーを持つ、世界最大のオンライン署名プラットフォーム、change.org。


 社会問題などについて、誰もが簡単に署名募集のキャンペーンをサイト上に立ち上げることができ、時には世界中で数十万以上の署名賛同を集め、一国の政府を動かすほどの影響力を持つ。

 日本では12年夏に事務所が立ち上げられ、最近では島根県松江市の教育委員会が、市内の小中学校図書館においてマンガ『はだしのゲン』を閲覧制限し問題となった際には、change.orgで集まった署名を受け取り、教育委員会が閲覧制限を撤回したことが話題となった。

 そんなchange.org日本代表・ハリス鈴木絵美氏に、

「change.org設立の背景や、具体的な活動内容、署名活動の仕組みについて」
「現実的に社会的問題を解決した事例は?」
「資金面など、どのようなビジネスモデルで運営されているのか?」
「今後日本にオンライン署名、change.orgを浸透させるための戦略」

などについて聞いた。

--まず、change.orgの具体的な活動内容ついて教えてください。

ハリス鈴木絵美氏(以下、鈴木) change.orgは、現社長のベン・ラトレイが「インターネット上に、社会をよくしたいと思っている人のコミュニティーをつくりたい」と、2007年に設立しました。つまり、環境や性差別、人権などの社会問題に取り組んでいるNPO(非営利法人)と、こうした問題に関心の高い個人をつないだ、いわばSNS(ソーシャル・ネットワーキングサービス)のようなものを志向したわけです。ただ、サイトを立ち上げたものの、あまりにもテーマが幅広すぎたこともあり、なかなかコミュニティーができるまでには至りませんでした。

 ところが、2011年、南アフリカで強制的暴行を受けたレズビアンを支援する友人の女性が、change.orgの署名機能を使ってキャンペーンを展開したところ、瞬く間にその情報がFacebookなどを経由して世界中に拡散し、2週間で17万筆を上回る署名が集まったのです。

 南アフリカはLGBT(性的マイノリティ)に対する差別がひどく、例えばレズビアンの女性に対し強制的暴力により同性愛を治そうという行為が横行し、南ア政府はこうした行為をむしろ肯定しているのでは? という疑念の声も上がっていたのです。そこで被害に遭った女性が南ア政府に対して、「このようなことは間違っているという声明を出してほしい」とキャンペーンを立ち上げたわけです。結果的に、南ア政府から「防止に向け対応します」という回答を引き出すことができました。

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