大詰めの次期経団連会長人事、迷走の舞台裏〜相次ぐ「若返り発言」、非製造業出身も

Business Journal / 2013年10月7日 7時0分

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 2014年5月に任期を迎える経団連の米倉弘昌会長(76、住友化学会長)の後任人事をめぐり、有力財界人から「若返り」を求める発言が相次いでいる。

 元経団連会長の奥田碩・国際協力銀行総裁(80)は、7月26日の記者会見で「財界の老化はだいぶん進んでいる」と指摘。「若い世代が率いていくかたちになれば一番いい。70歳とかの人が会長になるのはよくない」と若返り論の口火を切った。

 元経済同友会代表幹事で日本生産性本部の牛尾治朗会長(82、ウシオ電機会長)も同日の記者会見で、「海外に行く回数が多いから体力的なものもある。70歳までというのが大事な年齢の線だ」と述べ、奥田氏の発言に「同感だ」と足並みを揃えた。

 牛尾氏は経団連会長の出身業種についても言及。「これからの日本を動かすのは技術とシステム全体を動かす力だ。そういうところに影響力を持つことが望ましい」として、従来の製造業の範疇ではなく、国内外に販売網やサービス網を構築して競争力がある企業から選出したらよいとの考えを示した。IT化とグローバル化が急速に進展する国内外の経済情勢に対応するには、迅速な意思決定ができる頭脳と体力が必要であり、財界トップには「60代がいい」との考え方を示したわけだ。

 奥田氏はトヨタ自動車の社長、会長を歴任した財界の重鎮。牛尾氏は安倍晋三首相の義姉の父という縁戚関係にあり、首相の“ご意見番”と見なされている。ともに小泉純一郎政権のもとで、小泉構造改革のエンジン役となった経済財政諮問会議の民間議員を務めた。

 牛尾氏が1995年に経済同友会の代表幹事に就いた時は64歳。奥田氏も99年に、のちに旧経団連と統合する旧日経連の会長に就任した時は66歳。2つが統合し現在の経団連の初代会長に就任した2002年には、69歳だった。

 06年5月、奥田氏の後任としてキヤノン会長の御手洗冨士夫氏が会長に就任したが、この時は70歳。米倉氏が09年5月に経団連会長に就任した時は73歳だった。これで財界の老化が一気に進んだ。

 経団連会長の任期は2期4年。米倉会長の後任は早ければ年内にも内定し、来年5月の定時総会で正式に決定する。歴代会長は、副会長の中から選ばれるのが暗黙のルールだ。来年5月時点で60代に該当するのは、1945年生まれ以降の戦後派世代となる。経団連の副会長は年功序列。18人の副会長のうち、戦後派は6人しかいない。

●出身業界も大きく影響

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