サッカーW杯公式グッズ、ライセンスビジネスの裏側と電通タブーに迫る

Business Journal / 2013年10月16日 14時0分

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 2014年FIFAワールドカップブラジル大会の日本国内における公式グッズのライセンスを獲得している、マッスという企業がある。世界的なビッグイベントにおけるライセンスを取得するほどの企業にもかかわらず、一般的にはほとんどその存在は知られていない。

 いったい、マッスはどのようにしてFIFAのライセンスを獲得したのだろうか? そして、なかなか知られることのないライセンスビジネスの裏側について、マッス相談役の岡健體氏に話を聞いた。

--マッスでは、14年FIFAワールドカップブラジル大会の日本国内における公式グッズのライセンス(商品化、製造、販売)を獲得しています。いったい、どのような経緯でライセンスが付与されたのでしょうか?

岡健體氏(以下、岡) 弊社では、02年日韓大会、06年ドイツ大会でもライセンス契約をしていました。この契約は、FIFAから電通にライセンスが与えられ、さらに電通から弊社へと与えられた契約です。

 10年の南アフリカ大会からは「グローバル・ブランズ・グループ」(以下、GB)という会社が、FIFAオフィシャルグッズのライセンスを統括するようになり、日本でも電通を経由せずにGBが独自にサブライセンスを日本の企業に与えるようになりました。この時弊社にも、GBからサブライセンスの声がかかりましたが、それまでの契約形態とは違うので見送りました。

 電通とはFIFA関連の仕事のみならず、さまざまな場面で懇意にしてもらっているため、電通との関係を壊してまでGBとの契約はできません。GBの提示してきた料金が、それまでの相場よりも、やや高額だったことも一因です。

--そんな状況の中でGBのライセンスは、商業的には成功したのでしょうか?

岡 いえ。GBは日本でのライセンス事業の経験が少なく、市場の特徴をつかめなかったことなどが原因となり、かなりの苦戦を強いられました。またサブライセンス企業間との連携もうまくいかず、統一したマーケティングができていなかったように思います。

--日本は有望な市場と見ているFIFAが取った策は?

岡 そこで、FIFAは新しい契約先を探し、ライセンス事業の立て直しを図ることになりました。日本では電通に打診があり、クラブワールドカップや女子サッカーワールドカップなどで、FIFAとの深い取引があった弊社に声がかけられ、最終的に契約に結びつきました。電通は従来からFIFAとの関係が深いので、アドバイザーとして入ってもらっています。同社はサッカーだけでなく、さまざまなスポーツを手がけており、情報収集力も高いですからね。

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