成人向けグッズ、“世界一品質”誇る日本企業の利益率から透ける、ユーザー思いの良心

Business Journal / 2013年11月4日 7時0分

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 さまざまなテレビ番組や雑誌などでもお馴染みの購買/調達コンサルタント・坂口孝則。いま、大手中小問わず企業から引く手あまたのコスト削減のプロが、アイドル、牛丼から最新の企業動向まで、硬軟問わずあの「儲けのカラクリ」を暴露! そこにはある共通点が見えてくる!?

 かつてゴム製品メーカー・オカモトの創業者・岡本巳之助は、遊郭にコンドームを持って行くたびに、国産コンドーム品質の悪さを遊女から聞かされた。その経験から岡本は世界一のゴム職人になり、世界一のコンドームを生産すると心に決めた。岡本が18歳のころだ。そののち、オカモトは願望通り世界一品質のコンドームメーカーとなり、「メイド・イン・ジャパン」の名声に寄与した。

「サガミオリジナル」で知られる相模ゴム工業のコンドームと並んで、これら日本品質の恩恵を受けている人たちは全世界にいる。私たちはモノづくりというと、つい自動車や電機を思い浮かべてしまうけれど、それだけではない。さまざまな日本メーカーが日本品質を武器に活躍している。ユニクロを展開するファーストリテイリングも、生産地が日本ではないものの、日本流のきめ細やかな生産品質が同社の魅力だ。

 同じくいま成人向けグッズの領域で、TENGAは大人気だし、他国の追随を許さない(笑)商品が続々と発売されている。

 ところで、これら成人向けグッズの利益はいかほどなのか?

 儲かる商売は「性的産業」「コンプレックス」「美容」といわれる。これらの商売は需要が大きく、商売するにはもってこいというわけだ。実際のところはどうだろうか?

 オカモトの第117期(平成24年4月1日-平成25年3月31日)決算によるとコンドームを含む生活用品カテゴリーの売上高は297億2900万円に対し、利益は24億4000万円だった。率にすると、8.2%だ。もちろん、モノづくりにおいて8%強もの利益率を叩き出すのは容易ではない。優良メーカーであるには違いない。ただし、あえて単純にあてはめると、例えば600円のコンドームの利益は49円なわけで、コンドームの薄さほどは薄利でないものの、思われているほどの大儲けではない(註:この利益率8.2%とは粗利益ではなく、かつ利益49円とは出荷単価や販売者コストは無視している)。

 では、TENGAはどうか。販売会社の典雅は22億円ほどの年間売上高があり、利益は1億円強と推測される。したがって、利益率は5%程度だ。これも個人的には、もっと儲けていると思っていたので、やや驚いた。これまた、あえて単純にあてはめると500円のTENGA ディープスロート・カップの利益額は25円にすぎない(註:先ほどと同じく、この利益率5%とは粗利益ではなく、かつ利益25円とは出荷単価や販売者コストは無視している)。

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