ショールーミングの衝撃、分かれる家電量販店の対応〜店に来る“意味”をつくれるか?

Business Journal / 2013年11月16日 7時0分

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 通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが、スマートフォンを利用した買い物サポートサービス「WEAR」を開始した。リアルの店頭でアイテムに取り付けられたバーコードをスマートフォンでスキャンすると、ネットから商品情報や別アイテムとの組み合わせ画像などが表示されるというサービスだ。

 問題は「ZOZOTOWN」を経由してネット購入できてしまうことだ。つまり、「店頭で現物を見て質感等を確認するだけして、購入は安価なネットで」という行動が簡単にできてしまう。これは「ショールーミング」と呼ばれる行動で、家電量販業界を中心に海外でも国内でも問題視されてきたものだ。

「WEAR」にいちはやく賛同したのは、パルコだ。一方で対抗手段としてルミネでは施設内の写真撮影を禁止にすることで、バーコード読み取りをさせないという考えを打ち出している。中にはバーコード自体の撮影をしづらくする方法などを考えている小売りもあるようだ。

 売上がネットに流れてしまえば、リアル店舗を維持しきれなくなりかねない。死活問題として戦う姿勢を見せる企業も、逆に時代の流れにいち早く乗ろうという企業もあるようだが、実際にはどちらの姿勢をとるべきなのだろうか。

●家電量販各社は対応に差

 ショールーミングは家電量販店で特に問題視されてきた。家電は似たような製品の性能比較をしたい、クチコミを確認してから買いたいというようなニーズが多く、比較的ネット知識のあるユーザーも多かったため、早くから価格比較サイト「カカクコム」などで値段を確認してより安価なところで購入する、というようなことがよく行われてきたからだ。

 これに価格で真っ向対抗しようという方向へ打って出ているのが、ヤマダ電機だ。仕入れコストや店舗コストを徹底して抑えて、Amazonにも対抗できる価格を提示するという方向で戦うのだという。

 一方でネットを柔軟に取り入れたのが、ヨドバシカメラだ。店頭でスキャン用のバーコードをわざわざ展示し、自社通販サイトや他社サイトへの誘導を行っている。ショールーム化されてしまうリスクはある程度背負いつつ、そうした比較行動をとる利用者に自社通販サイトの特徴を解説するなどして接客機会を増やしているという。

 どちらの対応が正解だということは現段階ではできないが、少なくともショールーミングはすでに食い止められる現象ではない。あちらの店舗ではできることがこちらではできない、ということが単純にマイナスと受け止められる可能性もあるだろう。しかし何の方策もなく、ただショールーミングというトレンドに流されるだけでよいわけもない。

●価格ではなくサービスで勝負

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