なぜかニットの可能性追求する男性誌『Safari』に感じる、“イラッ”の正体とは?

Business Journal / 2013年11月21日 18時0分

写真

 ご機嫌うるわしゅう。漆原直行です。ニットなんて、1枚も持ってません。

 男性誌は種々雑多に刊行されているワケですが、これまで本連載で取り上げてきたものを振り返ってみますと、『LEON』(主婦と生活社)と『GOETHE』(幻冬舎)の登場頻度がとても高いのですね。まあ、この2誌は良くも悪くもキャラが濃く、オリジナリティ(イロモノ感!?)も際立っておりまして、勢い登場回数も多くなってしまうのも、やむを得ないところがあります。

 そんなこんなで、もはや「月刊LEON/GOETHE批評」といった趣を醸しつつある本連載ではございますが、決して“ちょい不良オヤジ”や“24時間仕事バカ”に日和っているワケではなく、その他の男性誌にもちゃんと目を光らせております。で、今回取り上げるのはこちらの特集。

『Safari』(日之出出版/12月号)
海でも、街でも、部屋の中でも使いこなせば
ニットは毎日を冒険(ワクワク)に変える!

 時節柄、ニット絡みの企画が数多く見られた12月号の男性誌界隈。そのなかでも、この特集はなぜかジワジワと心に迫ってきたのです。というか、『Safari』という媒体は読むたびにジワジワ来るんですよね。日本人の遺伝子に刷り込まれているといっても過言ではない、捨てようとしても捨てられない白人コンプレックスが、3日前に沸かした風呂水の底に溜まったオリのように、そこに存在しているから。一瞥した程度では見えないけど、目を凝らすと確かに何かが沈殿している……そんな薄ら寒さでしょうか。

 『Safari』の特徴は、アメリカ西海岸的トレンド、アメリカンセレブ的マインドに帰依した大人カジュアルへの著しい傾倒といえます。端的には、出てくるモデルが全員白人であり、撮影ロケーションなどの背景も徹底的にアメリカ風なのです。毎号のように、パパラッチが撮影したような、ハリウッド俳優やセレブリティのカジュアルファッション姿を掲載し、微に入り細を穿つ解説を加えてくれます。

 ページを繰るたび、なるほど確かにカッコいい。ほどよく知的で落ち着いた大人のためのカジュアルを、非常に魅力的なかたちで提案してくれるのです。しかし一方で、絶対に見逃してはならないのが、ハリウッドセレブが着ているからカッコよく見える、という事実でしょう。というか、彼らは何を着ても似合うし、着こなしてしまうのですよ。それこそ彼らなら、ヨレヨレのランニングシャツにグレーのタテ縞が入ったボロボロのトランクス姿でも、女性を骨抜きにしてしまうでしょう。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ビジネスジャーナル

トピックスRSS

ランキング