カジノ解禁法案、山積する課題~誘致や悪影響の具体的規定なく、甚大な社会的損失懸念も

Business Journal / 2013年12月3日 15時0分

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 超党派の国会議員による国際観光産業振興議員連盟(IR議連=通称・カジノ議連)が、カジノ解禁推進法案(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案)を議員立法で一両日中にも国会に提出する公算が高くなっている。10年来のテーマがいよいよ本格的に動き始めたという感がある。しかし、法律専門家としての観点から見れば、かなり多くの懸念事項が残された状態での船出である。それは、この法案が通常の法律とは違い、いわゆる「プログラム法」と呼ばれるものであり、カジノ解禁の具体的内容がほとんど規定されていないことに起因する。今回提出されるカジノ解禁推進法案の問題点を、以下に検証する。

●プログラム法とは

 プログラム法とは、特定の政策分野について、具体的な制度内容そのものではなく、国の目標や実現に向けた手順などを規定する法律のことである。プログラム法は、単に「工程」(プログラム)を示すだけであるから、成立しても、それだけでは政策は実現しない。聞き慣れない言葉であるが、最近では、年金、医療、介護などの社会保障制度の改革について、このプログラム法という仕組みが用いられている。

 今回のカジノ解禁推進法案も、単にカジノ解禁という政策目標実現に向けたスケジュールと、ごく基本的な骨格だけを示したものにすぎない。カジノ解禁の具体的な制度設計は、1年以内をめどとして立案されるカジノ解禁実施法(特定複合観光施設区域整備法)においてなされることになっている。この実施法が成立して初めて、実際にカジノが解禁される。つまり、どのような制度設計でカジノを解禁するのかという具体的な内容の詰めはこれからなのである。

●お台場カジノ構想の実現性

 今回のカジノ解禁推進法案が、プログラム法という特殊な法律であることを説明したが、それでもなかなかわかりにくい。そこで、まずは、「お台場カジノ構想」という具体的なトピックで検証したい。

 カジノ解禁推進法案が国会に提出される以前から、日本でカジノが解禁されるならば、フジテレビ、三井不動産、鹿島建設などによる「お台場カジノ」がほぼ決定的といわんばかりの報道が多くなされている。確かに、カジノを含めたレジャー、ビジネス、エンターテインメントの統合型リゾートの法制化により、観光や経済の振興を図るという法案の趣旨からすれば、政治と経済をめぐる人流・物流の中心である東京・台場でのカジノ設置は魅力的であるように思える。

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