NHK朝ドラ、なぜ2作連続ヒット?『あまちゃん』人気が『ごちそうさん』に意外な影響か

Business Journal / 2013年12月8日 1時0分

 ミーハーな負けず嫌い、年寄り、食いしんぼうと揃ったところで、最大の勝因を考えてみよう。

 おそらく、「朝ドラなのに昭和の大映系ドラマっぽい部分」ではないかと私は睨んでいる。初期の東京編では「気難しい偏屈男とドジっ娘のラブコメディ(てへペロ)」みたいな少女漫画風だったのだが、大阪編になると一気に暗雲垂れこめて、俄然面白くなってきた。理不尽かつ最凶の小姑を演じるキムラ緑子が全力で主人公の杏をいびり倒すシーンは、やり過ぎ感満載。昔懐かしの大映系ドラマでいえば、伊藤かずえや賀来千香子、片平なぎさが背負ってきたところ。主人公にあからさまな悪意と嫌がらせを浴びせまくるのだが、加害者には加害者なりの苦労と努力が垣間見える。「そこまでやらなくても……」「え、そんな手間かけてまでやる?」と思ってしまう。ただでさえ空気を読む時代、人に嫌われないよう細心の配慮をする平成の時代において、労をいとわない嫌がらせはむしろ新鮮に映るのかもしれない。ゆえに、キムラ緑子が視聴率を支える立役者だと私は思う。

 大河ドラマがほぼウケなくなった今、朝ドラで頑張るしかないよね、NHKは。
(文=吉田潮/ライター・イラストレーター)

●吉田潮(よしだ・うしお):
ライター・イラストレーター。法政大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。「週刊新潮」(新潮社)、「ラブピースクラブ」(ラブピースクラブ)などで連載中。主な著書に『2人で愉しむ新・大人の悦楽』(ナガオカ文庫)、『気持ちいいこと。』(宝島社)、『幸せな離婚』(生活文化出版)など。カラオケの十八番は、りりぃの「私は泣いています」、金井克子の「他人の関係」(淫らなフリつき)など。

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